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マカーオーン()は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してマカオンとも表記される。医神アスクレーピオスの子で、ポダレイリオスと兄弟。アレクサノール、スピュロス、ポレモクラテース、ニーコマコス、ゴルガソスの父〔パウサニアス、2巻11・5、23・4、38・6、4巻30・3。〕。 アスクレーピオスの子であるマカーオーンとポダレイリオスはともに名医であり、特にマカーオーンは外科、ポダレイリオスは内科に長けていた。彼らはヘレネーの求婚者の1人で〔アポロドーロス、3巻10・8。ヒュギーヌス、81。〕、トロイア戦争ではポダレイリオスとともにトリッケーの軍勢30隻を率いて参加した。マカーオーンはアスクレーピオスがケイローンから授かった薬を持っており〔『イーリアス』2巻、4巻。〕、ギリシア軍の軍医的存在であった。 『イーリアス』初日、マカーオーンはパンダロスの矢に傷つけられたメネラーオスをケイローンの薬で癒し、3日目には最大の激戦区だったスカマンドロス河沿いでイードメネウス、ネストールとともに戦った。しかしパリスの矢を受け、それを見たイードメネウスはネストールに「傷の手当てができる者は他の者より何倍も価値があるから」と言い、マカーオーンを戦場から運び出すよう頼んだ。そこでマカーオーンはネストールの戦車に乗って戦場を脱出したが、それを見たアキレウスは心配してパトロクロスをネストールの陣に遣わした〔『イーリアス』4巻、11巻。〕。後にマカーオーンはニーレウスとともにテーレポスの子エウリュピュロスに討たれた〔スミュルナのコイントス、6巻。〕。あるいはアマゾーンの女王ペンテシレイアに討たれたともいわれる〔アポロドーロス、摘要(E)5・1。〕。しかしマカーオーンは戦死せずに木馬作戦に加わったとも〔ウェルギリウス『アエネーイス』2巻263。ヒュギーヌス、108。〕、ピロクテーテースを癒したのはポダレイリオスではなくマカーオーンであるともいわれる〔『小イーリアス』概要(プロクロス『文学便覧』)。〕。 メッセーネーの伝承では、マカーオーンとポダレイリオスはメッセーネーの出身で、一部の人々が彼らを王とした。また彼らはメッセーネーの武将としてトロイア戦争に参加した。戦後、ネストールはマカーオーンの遺骨を持ち帰ったといわれ、かつてネストールが養育されたというゲレーニアにはマカーオーンの墓と聖域があった。聖域はロドスと呼ばれ、病気の癒しが行われた。この聖域を最初に祭祀したのはヘーラクレイダイ出身のメッセーネー王グラウコスであったという〔パウサニアス、3巻26・9、26・10、4巻3・1、3・2、3・9。〕。 == 脚注 == 〔 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マカーオーン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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