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マリアナ海域漁船集団遭難事件(マリアナかいいきぎょせんしゅうだんそうなんじこ)は、1965年10月7日に発生した台風による海難事故である。この事故では209人の犠牲者(死者1人、行方不明208人)が出ており、第2次世界大戦後の日本における漁船の遭難事故としては、1954年5月のメイストームによる北海道近海でのサケ・マス漁船集団遭難に次いで大きなものとなった。通称「マリアナ海難」。 ==経緯== 1965年10月4日未明、カロリン諸島で発生した台風第29号(国際名:Carmen)は、10月5日時点の予報ではアグリハン島の南方海上を通過するという見通しであった。 当時、マリアナ近海では日本から出港したかつお・まぐろ漁船40隻ほどが操業を行なっていた。台風第29号がアグリハン島の南を通過するであろうという予報を受け、漁船十数隻がアグリハン島西岸沖に避難した。9月末に付近を通過した台風第28号(最低気圧900mb[ミリバール。当時の単位でhPaに同じ])の際にも漁船群は同様の回避行動を取ったが、台風第28号は島を大きく迂回するように南から西の海上を離れて通過し、そのためアグリハン島近海では東寄りの風が卓越して、漁船群にとっては島が風除けの役割を果たしたので、安全に台風をやり過ごす事ができた。 台風第29号も28号と似た進路を取ると予報されたため、漁船群は同じようにアグリハン島の西側で台風通過を待つ予定であった。しかし台風第29号は、10月6日には予想に反して進路を西寄りから北寄りに急転し、7日朝、避航中の7隻がいるアグリハン島付近を通った。しかも中心気圧が急激に下降して発達、6日3時には970mbであったが7日3時には914mbとなり、最大風速70m/sに達した。これにより、島の西に避航した漁船は、台風中心が通過すると共に東から西に変わった風をまともに受け、しかも70m/s前後の猛烈な向岸風であったので、1隻はアグリハン島に座礁して船体が大破し、1隻は沈没、残る5隻は、多くの漂流物は発見されたものの船体は乗組員もろとも行方不明となった。その後の空と海からの大規模な捜索により、乗組員3人が救助されたが、1人が遺体で発見された他、208人は行方不明となったままである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マリアナ海域漁船集団遭難事件」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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