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マーズ・リコネッサンス・オービター : ミニ英和和英辞書
マーズ・リコネッサンス・オービター[ちょうおん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

マーズ・リコネッサンス・オービター : ウィキペディア日本語版
マーズ・リコネッサンス・オービター[ちょうおん]

マーズ・リコネッサンス・オービター(Mars Reconnaissance Orbiter、略称:MRO)は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) が開発した、火星の周回軌道から火星を調査・探索する多目的探査機である。この探査機は、NASAジェット推進研究所の管轄の下に、7.2億ドルの予算で、ロッキード・マーティン社によって作られた。MROは、2005年8月12日に打ち上げられ、2006年3月10日に、火星の周回軌道に到達した。2006年8月、空力ブレーキにより、同年11月より開始される、科学観測に適した周回軌道に移ることに成功した。名前のリコネッサンス (reconnaissance) とは「偵察」、「予備調査」の意味をもち、その名の通り偵察衛星なみの高解像度カメラを搭載し、後続の地上探査機のための着陸地点の候補地を調査することを主要な目的のひとつとしている。 リコネッサンスはリコネサンスリコナイサンスと表記されていることもある。
マーズ・リコネッサンス・オービターの火星到達時、マーズ・エクスプレス2001マーズ・オデッセイマーズ・グローバル・サーベイヤーと、2つのマーズ・エクスプロレーション・ローバーの、計5機が火星で活動していた。これによりこの時期、宇宙探査の歴史上、最も多くの探査機が地球以外の惑星上および軌道上で活動していることになった。
== 計画と目標 ==

マーズ・リコネッサンス・オービターは高解像度カメラを特徴とする軌道衛星としてマーズ・サーベイヤー・プログラムの一環として1999年に NASA により提案されたものであった。 これは、2003年の火星の「打ち上げウインドウ」 (launch window)、すなわちおよそ2年ごとに訪れる火星との会合に合わせた適切な打ち上げ期間を考えに入れた2つの計画のうちの1つであったが、計画の選考過程でマーズ・エクスプローレーション・ローバーとして知られることになった提案に破れることとなった。 計画は次の機会の2005年の打ち上げのためにスケジュールが組み直され、2000年に現在の名前に改めて計画が公表された。
この「マーズ・リコネッサンス・オービター」 (以下、MRO) は軌道からの火星探査にすでに大きな成功を収めつつあったマーズ・グローバル・サーベイヤーを手本としていた。MRO の最初の科学探査ミッション「プライマリー・サイエンス・フェーズ」は2006年11月から2008年11月まで実行され、これはおよそ火星の1年あまりに相当する。MROは、カメラ (HiRISE)、分光器 (CRISM)、レーダー (SHARAD) などの、数々の科学機器を備え、これらは火星の地形、地層、鉱物や、氷の解析のために使われる。特に探査機に組み込まれたこの高解像度カメラ HiRISE は科学者が「軌道上の顕微鏡」だと豪語するものである。 また高精度の分光計 (CRISM) では地表の鉱物の分析から水の存在した形跡を探索する。 科学調査だけでなく将来の火星探査機のための道筋を付けることもMROの重要な目標であり、MROは火星の天気と表面の状況を毎日観測して着陸の候補地を探索する。
これらに加え、MRO は1999年に大気圏突入に失敗して行方不明となったマーズ・ポーラー・ランダーと、さらに同じく2003年に行方不明となったヨーロッパのビーグル2地上探査機を探し出す任務も与えられた。また惑星間のインターネット・プロトコルを用いた通信ネットワーク構築の最初の一歩でもある。 MROの通信システムは、これまでの全ての惑星探査機の通信容量を合わせたものよりも、大きな伝達能力を持っており、プライマリー・サイエンス・フェーズが終了したのちも、着陸船や探査車 (ローバー) との通信とナビゲーション・システムとして延長ミッションを継続する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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