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マーマイト : ミニ英和和英辞書
マーマイト[ちょうおん]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

マーマイト : ウィキペディア日本語版
マーマイト[ちょうおん]

マーマイト(Marmite)はビール醸造過程で増殖して最後に沈殿堆積した酵母、いわばビールの酒粕を主原料とし、主にイギリス及びニュージーランドで生産されているビタミンBを多く含む食品。語源はフランス語で「調理用のふた付き鍋」を意味する「marmite」(マルミット)。本家イギリスのものは濃い茶色をしており、粘り気のある半液状で塩味が強く、独特の臭気を持つ。主にトーストに塗って食されるほか、クラッカーに塗る、スープに溶かすなどの利用法もある。イギリス全土に加えニュージーランド、オーストラリアアイルランドなどの旧英国領では大衆食として広く愛されているほか、最近ではそれ以外の地域でベジタリアン向けの食品として需要が増えつつある。
他に類を見ない味と香りのため外国人には理解できない味とされることが多く、日本米国などでは悪評が高く普及してはいない。日本ではビール醸造の副産物であるビール酵母を動物飼料や栄養補助剤などとして利用することも行われているが、人間用の栄養強化食品として摂取する上では、強力わかもとエビオス錠のような錠剤がむしろ普及している。ただ日本でも通信販売などでは容易に購入できるほか、スイスではセノヴィという良く似た食品が製造および販売されている。
== 歴史 ==
マーマイトが英国マーマイト社によって商品化され、広くマーケティングされるようになったのは1902年だが、それ以前にもビール生産の副産物でマーマイトの原型と言えるビール酵母の沈殿物を食べる習慣はイギリス人の間に広く存在した。同社の公式ホームページによるとその始まりは1680年以前、ビールの醸造が始まったのと同時期と推定されている。
マーマイトの歴史は科学の発展と密接に関わっている。最初は単にビール醸造の過程でできる残りかすをそのまま食べる習慣だったが、科学の発展により酵母の細胞の存在が確認できるようになると各国の科学者が興味を示すようになり、ドイツ人科学者のリービヒが酵母を凝縮する方法を発明した。これによりビール発酵の残りかすであるビール酵母を圧縮して瓶詰めにすることが可能となり、現在のマーマイトの始まりとなった。そしてその後のビタミンの発見がマーマイトの知名度を一気に押し上げた。また、大量生産にあたっては工場の機械化が重要な課題だったのは言うまでもない。
マーマイトをその主な製品とするマーマイト・フード・エクストラクト社は、1902年に英国スタッフォードシャー州バートン・アポン・トレントに設立され、1907年までにはロンドンのカンバーウェル・グリーンに2番目の工場の建設ができるほど十分な成功を収めた。1990年、既にボヴリール社の子会社になっていたマーマイト社はCPC社(英国)によって買収され、1998年、ベスト・フーズ社へ社名を変えた。ベスト・フーズ社はその後2000年ユニリーバ社と合併し、現在マーマイトはユニリーバ社が所有する商標である。
マーマイトの宣伝キャンペーンは当初は健康志向を強調しており、1980年代には、陸軍小隊が登場するテレビコマーシャルで『私の仲間マーマイト』のキャッチフレーズで宣伝された。マーマイトは第二次世界大戦中にイギリス軍基地のドイツ人捕虜のための標準的なビタミン補給剤であった。
1990年代までに、会社のマーケティングに新要素が加わった。マーマイトの独特で強烈な味は多くの熱狂的なファンを生む一方で、それを拒否する消費者も多く、大好きか大嫌いかに反応が真っ二つに分かれることで広く知られていた。これを風刺する近代的な広告として、マーマイトは「マーマイト大好き (I Love Marmite)」と「マーマイト大嫌い (I Hate Marmite)」の2つのウェブサイトを運営し、人々がマーマイトについての経験を共有できるようにした。
2004年には英国で子供番組のテレビ広告として、1958年スティーブ・マックイーンの映画『The Blob』をパロディーにしたものが放映された。後に中止になった。これには、人々がマーマイト(オリジナルでは宇宙生物だった)から逃げる恐ろしいシーンが流されていて、これを見た子供たちが広告を怖がって悪夢にまで出たと保護者から抗議され、結局放映中止に追い込まれた。
マーマイトは英国の外ではそれほど一般的ではない。そのため、マーマイトはしばしば英国外の居住者によって最も懐かしい食料として引用される。1994年カシミール独立派に誘拐された英国人バックパッカー、ポール・ライダウトは、次のように述べている。ビル・ブライソンは、『ビル・ブライソンのイギリス見て歩き』の中でこう記している。
2006年に、マーマイトの新しい「搾り出しボトル」が発売された。より簡単に取り出せるようにするのが狙いで、容器はプラスチックでできている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「マーマイト」の詳細全文を読む




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