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ミギワバエ : ウィキペディア日本語版
ミギワバエ

ミギワバエ(汀蠅、渚蠅)は、ハエ目ミギワバエ科(Ephydridae)に分類される昆虫の総称。全世界で約1500種が記録されている。多くは浜辺や湿地、湖沼の沿岸などに生息する。また幼虫が原油の中で生活するという特殊な生態を持つセキユバエ ''Helaeomyia petrolei'' も、このミギワバエ科に属する〔横山雅司『極限世界のいきものたち』(2010年、彩図社)pp.24-25〕。
==特徴==

成虫の体長は2-9mm〔bugguide.net (English)〕。成虫は脚を水面につけて浮かんでいることもあり、主に藻類などを捕食している。成虫の外見はニセミギワバエ科の各種と類似するが、翅の臀室や第一経脈の有無(ミギワバエにはどちらもない、ニセミギワバエにはどちらもある)、前縁脈の切れ込み位置の違いなど、翅脈によって識別可能である〔川合禎次、谷田一三(共編)『日本産水生昆虫―科・属・種への検索』(2005年、東海大学出版会)p.1258〕。
ミギワバエは水たまりや湿原、塩性湿地、アルカリ性の湖などといった水辺に主に生息している。幼虫は主に植食性で、イネや沈水植物などの水草、もしくは藻類を餌として利用する。幼虫の中には特殊な環境で生活するものがおり、例えば ''Ephydra brucei'' の幼虫は45℃以上の水温がある熱水泉で生活している。また原油のプールで生活するセキユバエの幼虫や、塩分濃度が非常に高い水中で生活する ''Ephydra cinera'' の幼虫などもいる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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