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『ミュジコフィリア』は、さそうあきらによる日本の漫画作品。双葉社の『漫画アクション』2011年1月18日号より2012年5月8日号まで掲載された後、Web連載に移行。同社の『Web漫画アクション堂』(現『WEBコミックアクション』)にて、同年の11月20日配信にて最終回を迎えた。全5巻。 作者による「音楽をテーマとした作品」としては、『神童』『マエストロ』に続くものとなる。第16回文化庁メディア芸術祭にて、審査委員会推薦作品に選出されている〔 第16回 2012年 マンガ部門 審査委員会推薦作品 ミュジコフィリア 〕。 == 概要 == 京都の芸術大学(架空の国立大学である「京都芸術大学」)を舞台とする。美術学部に入学した漆原 朔(うるしばら さく)が、音楽学部の学生から誘われたことをきっかけとして現代音楽の世界に身を投じ、さまざまな者と出逢いながら、自分の音楽を創りあげていく過程を描いている。 『神童』『マエストロ』に続き、実在の音楽作品が複数用いられているが、前二作と異なるのは、日本の現代作曲家が漫画の世界に登場するという点である。電子音楽《ホワイトノイズのためのイコン》が引用された湯浅譲二は、数話にわたって登場する。主人公と幾たびか対話し、そして彼の音楽を評価するに至るという、「ストーリー上の重要人物」としての地位が与えられている。その湯浅とともに「出演」をした小川類は、湯浅らの前で、笙とオーケストラのための《p・r・a・y・e・r》をプレゼンしている。 また、実在の作曲家の作品を、さそうが漫画内人物の「発表作品」として取り入れていることも、前2作にはないものである。「漫画内人物」の一人、青田 完一(あおた かんいち)による《Invention I》《四苦》は、それぞれ、川島素晴の《インヴェンション Ia》〔さそうあきらインタヴュー (ショットジャパン)。〕《苦諦》がもとになっている〔西村朗編『作曲家がゆく――西村朗対話集』(春秋社)において、川島素晴は、学生時代のエピソードとして、「テキストは『は』だけ」(237頁)という歌曲を学生時代に作ったものの、「不可」がついて留年してしまったということを披露している。漫画の青田完一も《Invention I》が評価されずに、実在の作曲家と同じ運命を辿った。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ミュジコフィリア」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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