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ミラノの貴婦人の肖像 : ミニ英和和英辞書
ミラノの貴婦人の肖像[みらののきふじんのしょうぞう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

貴婦人 : [きふじん]
 (n) lady
婦人 : [ふじん]
 【名詞】 1. woman 2. female 
: [ひと]
 【名詞】 1. man 2. person 3. human being 4. mankind 5. people 6. character 7. personality 8. true man 9. man of talent 10. adult 1 1. other people 12. messenger 13. visitor 1
肖像 : [しょうぞう]
 【名詞】 1. portrait 
: [ぞう]
  1. (n,n-suf) statue 2. image 3. figure 4. picture 5. portrait 

ミラノの貴婦人の肖像 : ウィキペディア日本語版
ミラノの貴婦人の肖像[みらののきふじんのしょうぞう]

ミラノの貴婦人の肖像』(ミラノのきふじんのしょうぞう、)は、パリルーヴル美術館が所蔵する女性を描いた肖像画ルネサンス盛期のイタリア人芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチの作品といわれている。フランス革命以前からフランス王室が所蔵していた〔Portrait de femme, dit La Belle Ferronnière , inv. 778〕。欧米では『ラ・ベル(ベッレ)・フェロニエーレ (「美しき金物商」の意)』と呼ばれており、これは17世紀初めにはこの作品に描かれている女性が金物商の妻あるいは娘だと考えられていたことによる〔女性の金細工の髪飾りをフェロニエーレと読んでいたという説もある。また、日本でも『ミラノの貴婦人の肖像画』ではなく『ラ・ベル(ベッレ)・フェロニエーレ』と呼ばれることが多い。〕。また、フランス王フランソワ1世の有名な愛人であるル・フェロン () も婉曲的に「ベル・フェロニエーレ () と呼ばれていた。
女性を描いたレオナルドの別の肖像画『白貂を抱く貴婦人』も、一時期『ベル・フェロニエーレ』と呼ばれていた。『白貂を抱く貴婦人』のモデルは、ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァの愛妾だったチェチーリア・ガッレラーニだといわれている〔Luke Syson and Larry Keith, Leonado Da Vinci: Painter at the Court of Milan, Exhibition Catalogue (National Gallery, London, 2011)〕。『白貂を抱く貴婦人』がポーランドのチャルトリスキ公爵家が所蔵していたときに『ベル・フェロニエーレ』という題名で呼ばれており、一時期『ミラノの貴婦人の肖像』と混同されたことがある。これはどちらの肖像画の女性も金細工の髪飾り「フェロニエーレ」をつけていることにも一因があった。
『ミラノの貴婦人の肖像』に描かれている女性が誰なのかは分かっていない。ロンドンのナショナル・ギャラリーが2011年11月9日から2012年2月5日にかけて開催した「レオナルド・ダ・ヴィンチ - ミラノ宮廷画家」のカタログでは、ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァの公妃ベアトリーチェ・デステではないかとしている〔Luke Syson and Larry Keith, Leonado Da Vinci: Painter at the Court of Milan, Exhibition Catalogue, National Gallery (London, 2011)〕。他に、ルドヴィーコ・スフォルツァの愛人ルクレツィア・クリヴェッリがモデルだという説もある〔"Controversial painting 'La Belle Ferronniere', once thought to be a da Vinci, sells for $1.5M" . New York Daily News. Reuters. January 29, 2010.〕。
『ミラノの貴婦人』の作者はレオナルドではないとする説もある。ルーヴル美術館は、レオナルドのミラノ滞在中にレオナルドに影響を受けた近しい画家の作品の可能性もあるとしている〔A. Brejon de Lavergnée and D. Thiébaut,''Catalogue sommaire illustré des peintures du musée du Louvre'' (1981:193).〕。美術史家バーナード・ベレンソンは、パヴィーア出身の女流画家ベルナルディーノ・デ・コンティ (:en:Bernardino de' Conti) だとしている〔Berenson, ''Italian Pictures of the Renaissance: Central Italian and North Italian Schools'' (1968:48).〕。19世紀から20世紀のイギリス人美術史家ハーバート・クックは、レオナルドの工房出身のジョヴァンニ・アントーニオ・ボルトラフィオ (:en:Giovanni Antonio Boltraffio) だと主張していたが、レオナルド本人の筆致が見られるとして、1904年に自身の説を撤回した〔Herbert Cook, "Some Notes on the Early Milanese Painters Butinone and Zenale. Part III (Conclusion)-Zenale as a Portrait Painter" ''The Burlington Magazine for Connoisseurs'' 5 No. 14 (May 1904:199-2090 p. 201f.〕。
== 複製画 ==
『ミラノの貴婦人の肖像』の後期ヴァージョンだとするキャンバスに描かれた絵画が〔この作品が記録に現れるのは、1847年にアントワーヌ・ヴァンサンが前所有者から購入したというものである。〕、カンザスシティ美術研究所 (:en:Kansas City Art Institute) に持ち込まれたことがある。しかしながらこの絵画は、著名な画商ジョゼフ・デュヴィーン (:en:Joseph Duveen, 1st Baron Duveen) が写真をもとに制作された模写だと判定し、1920年に『ニューヨーク・ワールド』紙で発表された。これに対し、模写とされた絵画の所有者アンドレー・ラルドゥ・アーンは、自身の財産に対する根拠なき中傷で名誉毀損に当たるとして訴訟を起こし〔"The most sensational art trial of the early twentieth century", according to John Brewer, "Art and Science: A Da Vinci Detective Story", ''Engineering and Science'', No. 1/2 (2005); Brewer's ''The American Leonardo: A Tale of Obsession, Art and Money'' (New York: Oxford UP, 2009) is the definitive account of the Hahns' unsuccessful marketing of their painting.〕、バーナード・ベレンソン、ロジャー・フライといった専門家や、ナショナル・ギャラリー、アムステルダム国立美術館をも巻込んだ騒動へと発展した。ルーヴル美術館に持ち込んでの『ミラノの貴婦人の肖像画』との詳細比較なども行われたが、最終的にはレオナルドのこともモレッリ式作品鑑定についてもほとんど知識のない陪審員を前にして公聴会が開かれた。この裁判には60,000ドル以上という非常に高額の裁判費用がかかっていた〔


〕。アーンが所有していた『ミラノの貴婦人の肖像』の「模写」は、数十年後の2010年1月28日に「1750年以前に描かれたレオナルドの追随者」の作品としてサザビーズのオークションにかけられ、予想落札額の三倍となる150万ドルで落札された。落札者はアメリカのコレクターとしか分かっていない〔〕〔"Mona Lisa She Is Not, but Coveted Nonetheless" 〕。
19世紀に描かれた『ミラノの貴婦人の肖像』の複製画シャンベリの美術館に保管されている〔
〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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