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HRP-4C [hAF66]
===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ミーム()とは、人類の文化を進化させる遺伝子以外の遺伝情報であり〔リチャード・ブロディ、森 弘之訳『ミーム―心を操るウイルス』講談社、1998年。〕、例えば習慣や技能、物語といった人から人へコピーされる様々な情報がそれにあたる〔スーザン・ブラックモアabout memes Memetics UK 2010年11月15日閲覧。〕。 1万年前と現代では文明が大きく進歩したが、それはヒトの脳が生物学的に進化した結果ではない。その間は、脳はほとんど進化できておらず、文明を進歩させたのは、脳内の情報である。また文明を進歩させるだけでなく、反社会的な集団やデマも、情報が人々の脳内へ拡散され、共有された結果である。あらゆる情報は会話、人々の振る舞い、本、儀式、教育、マスメディア等によって脳から脳(心から心)へとコピーされていくが、そのプロセスを分析するため、それらの情報をミームとして定義し、分析することにこの概念の意義がある(ただしミームとは何かという定義は論者によって幅がある)。ミームを研究する学問はミーム学(Memetics)と呼ばれる。 ミームは遺伝子との類推から生まれた概念である。それはミームが「進化」する仕組みを、遺伝子が進化する仕組みとの類推で考察できるということである。つまり遺伝子が生物を形成する情報であるように、ミームは文化を形成する情報である。遺伝子は子孫へコピーされる生物学的情報であるが、ミームは人から人へコピーされる文化的情報である。遺伝子が「進化」するように、ミームも「進化」しており、それによって文化が形成され、変化していく。 さらに遺伝子の進化とミームの進化は無関係ではなく、相互に影響しあう。 ==概要== もともとミームという言葉は、動物行動学者、進化生物学者であるリチャード・ドーキンスが、1976年に''The Selfish Gene''(邦題『利己的な遺伝子』)という本の中で作ったものである〔リチャード・ドーキンス、日高敏隆 訳、岸由二訳、羽田節子訳、垂水雄二訳『利己的な遺伝子』紀伊國屋書店、2006年。〕〔。ドーキンスはまずギリシャ語の語根 からmimemeという語を作った。''mim''は「模倣」を意味し(mimic「まねる」, mime「物まね」,mimesis「模倣,擬態」などに含まれている)、''-eme''は「…素」を意味する名詞を作る接尾辞である(言語学用語のphoneme「音素」,morpheme「形態素」などと共通)。しかし彼はこれを遺伝子 (gene、ジーン) のような一音節の単語にしたかったので、むりに縮めて''meme''「ミーム」 とした。彼はmemeをmemory「記憶」やフランス語のmême 「同じ」と結びつけて考えることもできるだろうと述べている。ドーキンスは、ミームを脳から脳へと伝わる文化の単位としており、例としてメロディやキャッチフレーズ、服の流行、橋の作り方などをあげている。 その後、ミームはドーキンスやヘンリー・プロトキン、ダグラス・ホフスタッター、ダニエル・デネットらにより、生物学的・心理学的・哲学的な意味が考察されるようになった。初めてミーム学についてまとめられた本が出版されたのは、リチャード・ブロディの''Viruses of the Mind:The New Science of the Meme''(邦題『ミーム―心を操るウイルス』)であり、その後スーザン・ブラックモアが''The Meme Machine''(邦題『ミーム・マシーンとしての私』)でさらにミーム学を発展させた。 ミーム学は二つの意味で進化論に基づいている。一つは、ミームの進化を遺伝子の進化との類推でとらえられること、もう一つは、ミームの進化は遺伝子がどのように進化してきたかと関わりがあることである〔。ここでの進化論は利己的遺伝子の理論である。 ドーキンスは進化における自然選択(自然淘汰とも言う)の働きを説明するために、遺伝子以外にも存在しうる理論上の自己複製子の例としてミームを提案した。ドーキンスの視点によれば、自然選択に基づく進化が起きるためには、複製され、伝達(遺伝)される情報が必要である。またその情報はまれに変異を起こさなければならない。これは生物学的進化では遺伝子である。この複製、伝達、変異という三つの条件を満たしていれば遺伝子以外のなにかであっても同様に「進化」するはずである。 災害時に飛び交うデマ、流行語、ファッション、言語、メロディなどの文化情報の伝承伝播の仕組みを、論者の定義に基づいてミームを用いて説明することがある。 例えば「ジーパンをはく」という風習が広がった過程をある論者のミームの遺伝子との類推からとらえなおせば、次のようになる。 :『1840年代後半のアメリカで「ジーパンを履く」というミームが突然変異により発生し、以後このミームは口コミ、商店でのディスプレイ、メディアなどを通して世界中の人々の脳あるいは心に数多くの自己「情報」の複製〔複製における忠実度は突然変異率が高く、ラマルク的変異の傾向をもつとされる。〕を送り込むことに成功した。』 ミームの定義は論者によって様々なものが用いられるが、主に人類の文化進化の文脈において用いられる概念である。文化を脳から脳へ伝達される情報と見なす視点は、文化を個人のふるまいを規定する超個体的な実体(社会的事実)と見なす伝統的な社会学の視点と対照的である。 ミームの日本語での訳語は摸倣子、摸伝子、意伝子がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ミーム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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