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ムカシトンボ(昔蜻蛉・学名''Epiophlebia superstes'')は、トンボ目・ムカシトンボ科に分類されるトンボ。日本の固有種で、いわゆる生きている化石といわれる動物の一つでもある。 ==特徴== 体長は5cm前後、翅の長さは3cm前後の中型のトンボである。頭部はやや横に広く、複眼は左右に離れる。前後の翅はほぼ同じ形をしている。体色は黒で、胸の前面と側面に黄色の帯模様、腹の節ごとに小さな黄色の点がある。胴体は不均翅亜目のサナエトンボ類に似るが、翅は均翅亜目のイトトンボやカワトンボ類に似ている。草木に止まる時も翅を閉じて止まることが多い。 トンボの系統は均翅亜目から不均翅亜目(トンボ亜目) Anisoptera が分岐したと考えられているが、ムカシトンボは両方の特徴を持っていて、2つの亜目のつながりを示す原始的なトンボとされる。このため「生きている化石」といわれる。トンボの分類でも、ムカシトンボは均翅亜目でも不均翅亜目でもなく、均翅不均翅亜目(ムカシトンボ亜目)という亜目に分類されている。しかし、最近では不均翅亜目に含める考え方も多くなっている〔日本のトンボ(2012)〕。 分布域は北海道から九州までほぼ全国に及ぶ。しかし日本以外では近縁種のヒマラヤムカシトンボ ''Epiophlebia laidlawi''がヒマラヤ山脈周辺に、同じく近縁種の''Epiophlebia sinensis''が中国黒竜江省に分布するのみで、他の地域には分布していない。このようなムカシトンボ科の隔離分布は、ムカシトンボの祖先が各地域で別々にジュラ紀から生き残ってきたために生じたと考えられていた。しかし遺伝子解析により、これらの3種の遺伝子にほとんど差異がない事が判明し、ジュラ紀ごろに生息域が固定されたと考えるよりは、最終氷期に東アジア一帯に生息していたムカシトンボの祖先が、氷期の終了に伴って各地に遺存した結果として現在の分布を示すようになったという見方が有力となっている。〔"Phylogeographic analysis elucidates the influence of the ice ages on the disjunct distribution of relict dragonflies in Asia", Büsse et al.(2012)〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ムカシトンボ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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