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ムカンナア : ウィキペディア日本語版
ムカンナア
ハーシム・アル=ムカンナア(Hashim Al-Muqanna アラビア語: المقنع‎ "ベールのハーシム"(Hashim The Veiled),"メルヴのハキム"(Hakim of Merv), 生年不明 - 783年)はペルシアで預言者僭称した反乱指導者。彼はゾロアスター教イスラム教を混合した教団を組織していた。現在は彼の思想は主流のイスラム教各派からは異端扱いされている。ムカンナアとは仮面の意。
== 生涯 ==
ムカンナアはハーシム・イブン・ハキム(Hashim ibn Hakim)というメルヴ(現在はトルクメニスタン)出身のペルシア人であった。若い頃は染物職人として過ごした。そして大ホラーサーンアブー・ムスリム配下の暗殺者を経て、アブー・ムスリムの部隊長となった。
そしてアブー・ムスリムがアッバース朝マンスールによって粛清された後は、アブー・ムスリムの死を否定し、アブー・ムスリムはアダムノアの生まれ変わりで神の化身と主張し、自らはその預言者の役割になるようムハンマドアリーから預言を受けたと主張した。
アル=ムカンナアは預言者として自らの美しさを見せてはならないために常に顔をベールで覆っていたと伝えられている。敵対者であるアッバース朝からはそれを預言僭称者の醜さを隠すため、または禿で片目であるからだとされていた。
彼の信奉者たちはアッバース朝の象徴である黒に反抗して白い服を着用しムバイイダ(白衣を着る者の意)と呼ばれていた。アル=ムカンナーは魔術を使用し奇跡を起こせる預言者として、彼の信奉者たちから崇拝されていた。
アル=ムカンナーはの形成に尽力し、現地の農民とトルコ人部族民が信奉者として多数集った。
776年にアブー・ムスリムをマフディーであると主張していたアル=ムカンナアと彼の信奉者は反アッバース朝を掲げ周辺の他のイスラム教徒の街やモスクを襲撃し略奪をはじめたので、アッバース朝は反乱を鎮圧するために軍隊を派遣しそれを鎮圧した。(ムカンナーの乱 776年‐783年)
783年にアル=ムカンナアは敗色が濃厚になると自分自身ではなく、アブー・ムスリムが捕らわれてはいけないとして、自らは服毒自殺したのちに籠城していた宮殿を放火した。アル=ムカンナーはケシュ近郊で死亡したとされる。
アル=ムカンナアの死後も教団は預言者が再び戻ってくるときを待って12世紀まで存在し続けたという。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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