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おおいぬ座γ星(おおいぬざガンマせい、γ CMa)はおおいぬ座の4等星。青白いB型輝巨星で、距離は約400光年。 一時期、変光星ではないかと考えられたこともあり、ボーデの大判星図『ウラノグラフィア』(1801年)やアメリカの『バリット星図』(1835年〔同書の初版は1833年だが、復刻も含め1835年版が広く流布しているので、ここでは出版年を1835年とした。〕)などでは、この星に変光星の表示がなされていた。 == 固有名 == この星は、固有名をムリフェイン〔 (Muliphein) またはムリフェン (Muliphen) という。「ムリプヘイン」と表記されることもある〔。ケンタウルス座γ星の固有名ムリファインと同じアラビア語を語源としているが、両者を混同してはならない。 イタリアの天文学者でシチリア島にあるパレルモ天文台の台長を務めたジュゼッペ・ピアッツィの『パレルモ星表』(1814年)から見られるようになったことから、ピアッツィによる命名と考えられている。アラビア固有の ''al-Muhlifān'' [アル=ムフリファーン]という星座があるが、この星とは全く関係ない。 ''al-Muhlifān'' は、アラビア語で「誓い」を意味する語根 h-l-f- の受動分詞・双数形で、「互いに誓い合う二つのもの(=一組の星)」というような意味合いがある。双数形を取っていることから、ペアとなっているもの(この場合は星)を指しているものと考えられる。しかしながら、実際にどの星のペアを指しているのかよくわかっていない。「ケンタウルス座α星・β星説」と「はと座α星・β星説」がある。 日本でも、この名の意味はかなり錯綜している。「両人の偽誓への誘惑者」〔というのは、''al-Muhlifān'' ではなくその別名 ''al-Muhnithān'' ([アル=ムフニサーン]、「偽りの宣言をすることを唆す」という意味)の語根 h-n-th- の受動分詞・双数形で「偽誓を誘発させる二つのもの(=一組の星)」という意味合い)と取り違えたものである。また、「犬の頭」としているものもある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「おおいぬ座ガンマ星」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Gamma Canis Majoris 」があります。 スポンサード リンク
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