|
メキシコトビマメ(英名 : (Mexican) jumping bean、学名 : ''Sebastiania palmeri'', ''Sebastiania pavoniana'')とは、蛾の幼虫に寄生された種子が生きているように動き回るメキシコ原産の植物である。この種子は、メキシコ現地では ''brincador'' (ブリンカドール、スペイン語で「這い回るもの」あるいは「跳ねるもの」の意味)の名で知られる。メキシコトビマメは外見的には直径7~10ミリメートルの黄褐色から茶色の小さな豆であり、内部に小型の蛾の卵が産みつけられた植物の種子の一種である。この蛾の幼虫の動きにより、豆は跳ね回る。豆自体はトウダイグサ科メキシコトビマメ属に属する ''Sebastiania palmeri'' あるいは ''Sebastiania pavoniana'' の潅木の種子であり、この潅木自体がしばしば英語では Jumping bean と呼ばれる。また、この豆に寄生するハマキガ科(Tortricidae) ''Cydia'' 属に属する蛾 ''Laspeyresia Saltitans'' も、英語では jumping bean moth と呼ばれている。 == 生活環 == ''Sebastiana pavoniana'' は岩石質の砂漠の斜面や峡谷に生える落葉性の潅木で、冬には鮮やかに紅葉する。この潅木は春から夏にかけて花を咲かせ、寄生する蛾はこの雌花の子房に産卵する。〔Wayne's Word 2008年12月6日参照〕 卵が孵化すると幼虫は種子を内部から食い荒らし、種子の中身は空洞状になる。幼虫は糸を分泌して、自分の体を空洞化した種子の内側に固定する。 幼虫は種子の内側で休眠状態のまま数年間程度生存することが出来る。幼虫を取り巻く湿度等の環境が適当であれば、幼虫は一定期間の後蛹の状態になる。通常は春、羽化した蛾は後に蛹の殻を残し、豆の表面に開けた丸い扉状の出口を通って脱出する。この銀灰色の小さな蛾は数日の寿命しか持たない。 種子が跳ね回るのは、種子を乾燥させる熱気から幼虫が身を守るための生存手段によるものである。太陽の紫外線は低い気温の中でも種子を跳ね回らせるが、種子が長時間直射日光に晒されれば低い気温であっても種子は乾燥し、内部の幼虫は死ぬ。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「メキシコトビマメ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|