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カダヤシ目()は、硬骨魚類の分類群の一つ。キプリノドン目あるいはキュプリノドン目とも呼ばれる。2亜目10 科109属で構成され、カダヤシ・グッピー・ソードテールなど小型の熱帯魚を中心に1,013種が所属する。 本目はかつてメダカ目と呼ばれていたが、メダカ科(メダカ ''Oryzias latipes'' を含む)がダツ目に移動されたため、呼称がカダヤシ目に変更されたという経緯がある。 == 概要 == カダヤシ目に所属する1,013種の魚類のうち、996種は淡水魚である。南北アメリカ大陸とアフリカ大陸の河川・湖沼に分布する仲間がほとんどで、ごく一部がヨーロッパの地中海沿岸やアジアの淡水域に産する。日本には在来のカダヤシ目魚類はいないが、カダヤシ(''Gambusia affinis'')およびグッピー(''Poecilia reticulata'')が移入種として全国各地に定着している〔『日本の淡水魚 改訂版』 pp.430-431〕。 体色の性的二形が顕著なグループで、多くの場合雄は雌よりも鮮やかな色彩をもつ。観賞魚やモデル生物として利用される種類も多く、世界各地の水族館や個人のアクアリウムで飼育対象とされるほか、生物学の研究材料として長年にわたり貢献した歴史をもつ。本目の魚類は発生の機構や成長の過程が多様性に富んでおり、卵の大きさは0.3-3mmまで幅広く、胚発生の期間は1週間程度から1年を超える種までさまざまである。 本目にはカダヤシ科・ヨツメウオ科など、体内受精による繁殖をおこなう卵胎生の魚類が多数所属する。雄は臀鰭の鰭条が変形した交接器をもち、雌との交尾に使用する。卵は雌の体内で孵化し、仔魚が産出される。 トウゴロウイワシ目・ダツ目と近縁で、カダヤシ目を含めた3グループの間で分類体系の変遷を多く重ねてきた。主に骨格上の特徴に基づき、現在のカダヤシ目の単系統性は支持されている。尾鰭の骨格は対称性をもち、後縁は平坦あるいは丸みを帯び二又に分かれることはない。第一後擬鎖骨は鱗のような形態をしている。腹鰭は通常腹部にあり、もたないものもいる。ダツ目とは異なり、上顎を突き出すことができる。鋤骨・上擬鎖骨をもち、外翼状骨・後翼状骨(頭部を構成する骨の一つ)を欠くことが多い。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「カダヤシ目」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Cyprinodontiformes 」があります。 スポンサード リンク
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