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メモオフ ( リダイレクト:Memories Offシリーズ ) : ウィキペディア日本語版
Memories Offシリーズ[めもりーずおふしりーず]

Memories Off シリーズ』(メモリーズオフシリーズ)とは恋愛アドベンチャーゲーム、及びそれを中心としたアニメ小説CDなど派生作品を含めたシリーズの総称である。略称は『メモオフ』。
作品名は媒体によって『Memories Off』というラテン文字表記と『メモリーズオフ』という片仮名書きが混在している。シリーズ10年分の歌曲を収録したCD-BOX『Memories Off 10th anniversary PERFECT VOCAL COLLECTION』では、KIDによって制作された第1 - 5作までが『Memories Off』、5pb.制作の第6作およびスピンオフ作品が『メモリーズオフ』と使い分けられているため、本項でもそれに倣う。
神奈川県藤沢市江ノ島周辺を舞台のモデルにしている。シリーズのテーマは「かけがえのない想い」であり、恋愛の切なさを中心としているが単なる恋愛ゲームの域にはとどまらず、思春期に見られる人生観や価値観への悩み、家族や周囲との関わりについても重点的に表現されている。
== 歴史 ==

=== KID時代 ===
1999年当時、KIDの主力商品はPCゲームを家庭用向けに移植した作品であり、成功例の少ないオリジナル作品の『Memories Off』(以下『1st』)は社内でも期待されていなかった。しかしスタッフが背水の陣で臨んで発売したところ、同社のオリジナル作品で最高の評価を得ることができた。
トラウマ」を仮題としていた『1st』のテーマは「死んだ恋人の記憶を乗り越えて、新しい恋をする」という特異なものだったが、2001年のシリーズ第2作『Memories Off 2nd』では「現在の交際中の恋人がいるのに、新しい女の子を好きになったので、別れる」という、より現実味を持たせたテーマとなった。『2nd』の発売後には、ファーストコンサートの開催やOVA化など、メディア展開の規模が大きくなっていった。
2002年の第3作『想い出にかわる君 〜Memories Off〜』(以下『想君』)は大学生の物語となった。もともと『メモオフ』ファンには高校生が多く、時間の経過とともに彼らが大学生に相当する年齢になっていたからである。なお、ここまでのシリーズ3作品の主人公はみな同い年と設定されており、『想君』の主人公は先代の2人が成長した姿を想定していた。ところが、従来より上の年齢層を狙ったコンセプトは予想したほどの好評を得られなかった。アンケートに応じたユーザーの平均年齢は18歳前後と若いままであり、このことから固定ファンの加齢とともに『メモオフ』支持者の平均年齢が上がっていくのではなく、高年齢層の卒業と低年齢層の加入という激しい入れ替わりが起こっていることが判明した。
一方メディア展開は好調であり、2003年には『2nd』OVAが発売され、セカンドコンサートが開催された。ゲームでは『1st』と『2nd』のカップリングソフト『Memories Off Duet』が出ており、3作品のキャラクターが総出演するファンディスク『メモオフみっくす』も好評だった。
2004年の第4作『Memories Off 〜それから〜』は、それまでの流れをすべて受け継ぐシリーズの総括として作られた。『想君』の反省から舞台を高校へと戻しており、内容も「交際中の恋人から突然フラれる」という、『2nd』に近い恋愛を基本としたものになっている。またこのころには、中国や台湾など日本国外でもシリーズ作品の販売が始まっている。反応は想定以上によかったが、KID社長・市川久祥は本格的なビジネスに発展する前の「儲けを度外視した啓蒙時期」としている。
2005年には『メモオフ』5周年記念企画として『Memories Off After Rain』3部作が展開。同年代であることを活かして『1st』と『2nd』のキャラクターをクロスオーバーさせ、『Vol.1』では修学旅行、『Vol.2』では学園祭、『Vol.3』では卒業式と、両作品で希薄だった学校行事の描写を盛り込んだ。この時期に関して、5年後には「今思えば我々は『Memories Off After Rain』がPS2で3連作として発売された時点で、KIDの異変に気づくべきだったのかもしれない」と語られることになる。
同じく2005年、再び大学が舞台となった第5作『Memories Off #5 とぎれたフィルム』が発売。新機軸の『メモオフ』を目指した本作品ではサスペンス要素が導入され、恋愛だけでなく友情もテーマとする青春群像劇となった。主人公にもCGと音声が付いたため、プレイヤーは彼に同一化するのでなく中立の視点からドラマを見つめることになり、この点も『#5』の物語性の強さを表している。一方でシリーズの長期化に伴う作品世界の閉塞化を防ぐため、前作までとの関係性は控えめになっている。
2006年にはバレンタインコンサートが開催され、『それから』の後日談『Memories Off 〜それから again〜』が発売された。続いて『#5』の後日談である『Memories Off #5 encore』が2007年2月22日発売予定と告知されたが、12月1日に債務履行不能となったKIDが自己破産したため〔ITメディアニュース - 美少女ゲームのキッドが自己破産 〕、開発は停止し情報は途絶えた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Memories Off 」があります。




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