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モスリン(、)とは、木綿や羊毛などの梳毛糸を平織りにした薄地の織物の総称〔「モスリン」『日本国語大辞典』〕。名称はメソポタミアのモースルに由来するとも〔、そのふんわりとした風合いを示すフランス語のムースに由来するとも言う〔Susan W. Greene, "Muslin." ''Encyclopedia of Clothing and Fashion.'' Ed. Valerie Steele. Vol. 2. Detroit: Charles Scribner's Sons, 2005. p434-435.〕。ヨーロッパではモスリンは薄手の綿織物を指し、またアメリカ合衆国ではキャラコのことをモスリンと呼ぶ。日本語では先行して流入した毛織物のメリンスとの混同があって、主に毛織物をモスリンと呼ぶ〔山辺知行「モスリン」『日本大百科全書』〕。 ==欧米におけるモスリン== モースル産の絹織物は古くから有名であったが、これとモスリンに直接の関係はない。17世紀にイギリス東インド会社やオランダ東インド会社等によって、インド亜大陸のダッカ(現バングラデシュ)等で産出される、白く柔らかい平織の綿織物がヨーロッパにもたらされると、これがムスリンやモスリンと呼ばれるようになった。次第にヨーロッパの織物工場でも模倣した布地が産出されるようになり、木綿が安価に供給されるようになったこともあって、次第に麻織物にとってかわっていった〔。 モスリンは、はじめはペチコートやエプロン、カーチーフ等に用いられ、またルソーの影響下に子供の服飾に適切な生地として推奨された〔。1770年代頃よりイギリスやフランスで田園風のスタイルとして白いモスリン製のシュミーズドレスが流行し、世紀末から19世紀初頭には新古典主義ドレスに発展した〔キャリン・フランクリン監修、深井晃子(日本語版)監修、秋山淑子ほか訳『世界服飾大図鑑』河出書房新社、2013年。〕。モスリンドレスの流行は1825年頃には收束したが、それ以降も若い女性や子供の服飾生地としてモスリンは好まれた。20世紀初頭にはモスリンを含む綿製ドレスの再流行があり、モスリンの一種もしくは類似するものとしてモール(mull)や、等が多用されるようになった〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「モスリン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Muslin 」があります。 スポンサード リンク
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