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モネンシン : ミニ英和和英辞書
モネンシン
monensin
モネンシン : ウィキペディア日本語版
モネンシン

モネンシン (Monensin) はポリエーテル抗生物質の一つ。ストレプトマイセス属の''Streptomyces cinnamonensis'' から単離された。反芻動物の飼料に広く用いられる〔Patrick Butaye, Luc A. Devriese, Freddy Haesebrouck "Antimicrobial Growth Promoters Used in Animal Feed: Effects of Less Well Known Antibiotics on Gram-Positive Bacteria" Clinical Microbiology Reviews, 2003, p. 175-188, Vol. 16. 〕。
その構造はAgtarapらによって1967年に判明し、構造が明らかになった初めてのポリエーテル系抗生物質となった。最初の全合成は、1979年に岸義人らから報告された。
==作用機構==
モネンシンAはクラウンエーテルに類似したイオノフォアで、Li+、Na+、K+、Rb+、Ag+、Ti+等の一価の陽イオンと錯体を作りやすい〔A. Huczyński, M. Ratajczak-Sitarz, A. Katrusiak, B. Brzezinski, "Molecular structure of the 1:1 inclusion complex of Monensin A lithium salt with acetonitrile", ''J. Mol. Struct.'', 2007, 871, 92-97, 〕〔M. Pinkerton, L. K. Steinrauf, "Molecular structure of monovalent metal cation complexes of monensin", ''J. Mol. Biol.'', 1970 49(3), 533-546〕。モネンシンAはNa+/H+アンチポートとして作用し、これらの陽イオンをカルボキシル基の負電荷で中和して脂質膜を通して運ぶと考えられていた。だが最近の研究では、カルボキシル基の負電荷を用いずに、陽イオンの正電荷を持ったまま膜を通過させる機構も提案されている。これによって、カルボキシル基を持たないモネンシン誘導体が持つ抗生物質活性も説明することができる。
モネンシンとその誘導体の抗菌性は、細胞膜を通して金属陽イオンを運ぶ能力に由来する〔A. Huczyński, J. Stefańska, P. Przybylski, B. Brzezinski and F. Bartl, "Synthesis and antimicrobial properties of Monensin A esters", ''Bioorg. Med. Chem. Lett.'', 2008, 18, 2585-2589, 〕。また、ゴルジ体やリソソームの膜に対して作用することで細胞内でのタンパク質輸送を妨害し、抗菌性、抗マラリア性、その他の活性を示す〔H. H. Mollenhauer, D. J. Morre, L. D. Rowe, "Alteration of intracellular traffic by monensin; mechanism, specificity and relationship to toxicity", ''Biochim. Biophys. Acta'', 1990, 1031(2), 225-246, 〕。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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