|
モントン()は、タイの現存しない地方区分で、現存する県(チャンワット)より上位にある地方区分である。日本語では省、州などと訳されることがある。この地方区分の導入をモントン制と言い、20世紀初頭にチュラーロンコーン大王(以下、ラーマ5世)が1897年各地の王や国主を廃し、地方を中央集権化するときに導入された。ダムロン・ラーチャヌパープ親王はこの制度の立て役者と言われる。 モントン制が導入された1897年以降、現在のタイの県の制度においても残っているムアン(当時は県であったが、現在は県庁所在地)や、アンプー、タンボン、ムーバーンが形成され、一番上位の区分であるモントンの長には中央から派遣された省長(テーサーピバーン、เทศาภิบาล)が置かれた。この省長はほとんどが王族でラーマ5世の息子であった。 1915年の時点で、存在したモントンの数は19でその下に72の県(ムアン)があったが、他の県との融合・分裂を繰り返し立憲革命時には、モントンが撤廃された。 なお、モントンはサンスクリット語からの借用語で円を意味し、日本では仏教用語のマンダラと言う言葉で知られている。 == モントン一覧 == === 北部 === 1.モントン・パヤップ: モントンパヤップは1899年の発足時にはモントン・ファーイタワントックチエンヌア(北西省)と呼ばれていたが後にこの名称に改称した。実際にこの地域がチエンマイ王朝の王の支配を排しタイ中央政府による支配を確立するのは1915年以降となった。同年にはこのモントンから下記のモントン・マハーラートが分離した。 *現在の地域: チエンマイ県、メーホンソーン県、ランプーン県など 2.モントン・マハーラート: このモントンは上記のモントン・パヤップから分離され1915年成立した。 *現在の地域: チエンラーイ県、ナーン県、プレー県、ランパーン県など 3.モントン・ピサヌローク: 1894年成立。 *現在の地域: スコータイ県、ピサヌローク県、ピチット県など 4.モントン・ナコーンサワン: 1985年成立。 *現在の地域: ウタイターニー県、カンペーンペット県、ターク県、チャイナート県、ナコーンサワン県など 5.モントン・ペッチャブーン: 1899年にモントン・ナコーンラーチャシーマーより成立。当初はロムサック県(現・ロムサック郡)とペッチャブーン県から成っていたが後に併合された。1903 - 07年一時ピサヌローク県に併合されたが1915年県として独立した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「モントン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|