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アトラスオオカブトとは、昆虫綱甲虫目カブトムシ亜科に属するカブトムシの1種。フィリピン・インドネシアなど東南アジアの低地に分布する。コーカサスオオカブトに類似しているが、やや小型で胸角が細く、頭角の突起がない(ただし頭角の先端がやや膨らみ、槍状になっている)。名前は、ギリシア神話に登場する世界を支える巨人アトラスが由来で、アトラス山脈に生息しているわけではない。 外国産カブトムシでありながら極めて安価で流通しており(小型のものは国産カブトムシより数百円高い程度)、オオヒラタクワガタと並んで毎年大量に輸入されている。夏場は一般の(主に犬や猫を扱う)ペットショップやホームセンターでも普通に売られていることが多く、外国産昆虫の中では最も身近な存在であると言える。 種間変異が著しく、雄の小型個体では角が殆どなく(短角型)、亜種の判別も困難となる。また、そのような小型個体しか見られない亜種もある。 ==亜種== Nagai (2004) によれば、7亜種に分類されている。 *アトラスオオカブト ssp. ''atlas'' *:スラウェシ島・サンギヘ島・シアウ島・トギアン島に生息する。 *:ロンポバッタン山周辺には、やや小型でずんぐりとした体形のものが、その北方には大型個体の胸角の先端が反り返る個体がそれぞれ確認されている。 *フィリピンアトラス ssp. ''hesperus'' *:フィリピン諸島のルソン島・マリンドッケ島・ミンドロ島・ロンブトン島・レイテ島・サマール島・ネグロス島・パナオン島・ディナガット島・ミンダナオ島・パラワン島に生息する。 *:学名のHesperusは宵の明星を意味する。特にミンダナオ産はマレーコーカサスと同じく角の湾曲が強い上、体長も11cmと本種の中で最も伸びる傾向がある。 *ネシアアトラス ssp. ''keyboh'' *:マレー半島・シンガポール島・シンケップ島・カリマンタン島・ラウト島・スマトラ島・ウェ島・トアンク島・シベルト島・シポラ島・ニアス島・パガイウタラ島・タナマサ島・リンガ島に生息する。 *:記載者永井信二の友人上田正樹のあだ名「キーボー」から。 *インドアトラス ssp. ''mantetsu'' *:ミャンマー・タイ・ラオス・インド北部に生息する。 *:学名のMantetsuは記載者永井信二の友人筒井賢のあだ名「萬鉄」から。 *ペレンアトラス ssp. ''shintae'' *:ペレン島に生息する。 *:学名のShitaeは記載者永井信二の長女のインドネシア名から。 *ブトンアトラス ssp. ''butonensis'' *:ブトン島に生息する。 *:短角型2頭のタイプ標本のみが確認されている。前翅には皺が寄っている。 *シムルエアトラス ssp. ''simeuluensis'' *:シメウルーエ島に生息する。タイプ標本の、体長は中程ではあるが角の発達していない雄5頭と、中型の雌1頭のみが確認されている。前脚の脛節が発達している。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アトラスオオカブト」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Atlas beetle 」があります。 スポンサード リンク
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