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ヤクシカ
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ヤクシカ
ヤクシカは、ニホンジカの亜種の一つ。鹿児島県屋久島と口永良部島にのみ生息する。 == 形態と進化 == ヤクシカは日本に生息するニホンジカの亜種の中でも特に小型で〔Whitehead, G.K., 1993. Encyclopaedia of Deer. Swan Hill Press.〕、屋久島西部の成熟メスの体重は19-25kg前後、成熟オスの体重は24-37kg前後である.〔Agetsuma, N. et al. 2011. Mammalian Biology 76: 201-207.〕。ただし、東部にはより大きい個体が生息しているという。ニホンジカのオスは成熟すると角が4本に枝分かれするが、ヤクシカでは3本以下が普通である。また、ヤクシカには体サイズのわりに四肢が短いという形態的特徴がみられる〔Terada, C. et al. 2012. Oecologia 169:981-994.〕。ヤクシカのこうした形態上の特徴は遺伝的なものであり、つまり進化の結果であることが示唆されている〔Terada, C. 2012. Doctor Thesis, Hokkaido University.〕。一般的に動物が小型に進化するのは、捕食者がいない場合や、生息密度が高く食物資源をめぐる種内競争が強い場合などが考えられている〔 Lomolino, M.V. 2005 Journal of Biogeography 32: 1683-1699〕。屋久島では中型以上の肉食動物が自然分布していた証拠がないことから〔環境庁, 1984. 屋久島の自然.日本自然保護協会. 〕、ヤクシカの小型化進化についてもこの説が当てはまると考えられている〔 〔 Agetsuma, N. 2007. Ecological Research 22: 390-402.〕。 == 食性 == 常緑広葉樹林に生息するヤクシカの主な食物は落葉や落ちてきた果実・種子などである〔大澤ほか 編. 2006. 「世界遺産 屋久島」.朝倉書店.〕。こうした森林内降下物(リター)が食物に占める割合は7割に達する。この中にはヤクシマザルが木の上で採食中に落とす葉や果実なども含まれる。残りの3割は生きた植物の葉やキノコ類などである。また、動物の骨やシカの角、またごく稀に死んだ鳥などの動物遺骸を食べることもある〔。一方、高標高のヤクザサ帯では単子葉類の草本が主要な食物となっている〔 Takatsuki, S. 1990. Ecological Research 5, 253–260.〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヤクシカ」の詳細全文を読む
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