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新世紀エヴァンゲリオンの用語一覧(しんせいきエヴァンゲリオンのようごいちらん)では、アニメ・漫画『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する用語について解説する。 『新劇場版』で初出の用語については最後に一節を設けてまとめてある。 == エヴァンゲリオン == ; エヴァンゲリオン : 正式名称は「汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン」。略称はEVA(エヴァ)。 : 人類が14年の歳月と、天文学的な経費をかけて製造した巨大な人造人間。生命の起源であり神に近い存在とされる第1使徒アダムまたは第2使徒リリスを複製し造られた素体に装甲板(実際は本来の力を抑え込むための拘束具)をつけることにより運用可能としたもの。A.T.フィールドを展開できるため、襲来する使徒を殲滅できる唯一の兵器とされる。しかし建造された真の目的は「人類補完計画」を遂行するためだとされる。 ; チルドレン : エヴァンゲリオンのパイロットとなる子供たちのこと。適格者とも表現される。マルドゥック機関によって選ばれた、母親のいない14歳の子供というのが基準。これは通常、パイロットとEVAのリンクのために母親の魂がEVAのコアに使われるためであり、またシンクロに重要なA10神経の活発な時期が14歳頃の思春期であるため。「ファースト・チルドレン」など、1人を示す場合でも単数形のチャイルド (child) ではなく複数形 (children)で呼称される。ただし英語版のアニメやコミックではchildに直されている。 : 新劇場版では「第○の少年(少女)」とのみ語られ、「チルドレン」という表現は一掃されている。 ; プラグスーツ : エヴァンゲリオンのパイロットが着用するタイトな戦闘用スーツ。パイロットのサポート(神経接続の補助、衝撃や温度変化の緩和、生命維持)をするのが目的であるため、必須なものではない。神経接続を効率よく行うため、パイロットは下着などを身に着けずにまとった後、左手首にあるスーツフィットスイッチで身体にフィットさせて着用する。中央には心肺蘇生のための電気ショック発生装置である丸いパーツがあり、左手甲部には各モード情報を表示するハンドモニターがある。基本的なデザインは似ているが男性用、女性用ほか、パイロットごとにカラーリングは異なる。また局地仕様の耐熱耐圧仕様のプラグスーツもあり、右側のスイッチで熱からパイロットを守るためにスーツが膨張するようになっている〔エヴァンゲリオン・クロニクルより。〕。 : デザインした貞本義行によると、ウォータースポーツなどに用いられるドライスーツが原型となっているとのこと〔Yahoo!Japanの企画で行われた中川翔子との対談にて。〕。 ; インターフェイス・ヘッドセット : パイロットが頭部に装着するカチューシャ型のインターフェイス。EVAとのシンクロのため、パイロットの神経パルスをピックアップし、増幅する重要な装置。神経パルスは個人差があるため、各パイロットごとに調整がなされている。重要な装置であるため、プラグスーツを着用してない場合でもこれだけは装着している場面がたびたび見受けられる。ただし装着せずに実験を行ったケースもあり、必須なものではない〔。設定資料には「作画の手間を考え、つるは描かなくてよい」と指示があった。 : 標準モデルと形状が異なるものもあり、アスカのものは髪留め型で、EVA操縦時以外でもアクセサリーとして身につけている。また、『新劇場版:破』に登場したマリのヘッドセットは、カチューシャの両端に付いた三角形のプレート型をしている。 ; L.C.L. : エヴァンゲリオンのコックピット(エントリープラグ)内に注水される液体。肺の中に満たすことで液体呼吸を可能にし、電荷することで分子配列を変化させ擬似的なスクリーンを形成し、神経接続もこれを媒介に行っている。また精神防壁、物理防壁の役割も持つ。エントリープラグ内には循環装置が設けられているが、L.C.L.自体も浄化能力を持ち、それが失われると血のような生臭さを放つ。色はオレンジだが、場面によっては赤味を帯びている。 : パイロットはL.C.L.内でも問題なく身軽に動くことも喋ることも見聞きすることもでき、また他の液体(血や涙など)と混ざる様子もない。劇中トウジとケンスケが初号機に乗り込んだ際ケンスケはビデオカメラを心配していたが、TV版でアスカがコックピット内でイヤホンを使用しており、『新劇場版:破』でレイがシンジのS-DATを持ち込んでいることから、機器に障害をもたらすこともない。 : ちなみにL.C.L.はリリスの体液であり、生命のスープと呼ばれ、生命がA.T.フィールドを失い還元されたものでもある。リリスが磔にされているNERV本部最深部のターミナルドグマは、L.C.L.プラントとも呼ばれる。 : フィルムブックでは、正式名称は Link Connected Liquid と解説されていたが〔『新世紀エヴァンゲリオン フィルムブック』(角川書店)1巻の40ページより。〕、後に劇場版パンフレットにおいて、フィルムブックの監修に関与していなかったGAINAXにより公式に否定された〔ただし『エヴァンゲリオン・クロニクル』では「〜とも言われているが、その真偽は定かではない』とされており、明確な否定から態度を変更した。〕。しかし、新世紀エヴァンゲリオン絵コンテ集では、L.C.L.について「リンク コネクト リクウィッドの略」という記述がある。 ; エントリープラグ : エヴァンゲリオンのパイロットが乗り込む白色の細長い円筒状コックピット。内部にはパイロットシートとコントローラーが一体化した「インテリア」が収納されるようになっており、EVA搭乗時には上部のメインハッチが開閉され、パイロットはインテリアと共にプラグ内に収容される。プラグはEVAの頚椎に相当する部分から挿入され、先端についている神経接続用探査針を通してEVAとパイロットの接続が行われる。 : また脱出用ロケットノズル8機(零号機は4機)とパラシュートも備わっており、緊急時にはプラグが射出される脱出装置としての機能も有している。外部から手動で開けられる非常用ハッチほか、初号機以降のモデルでは内部から開けられる非常用ハッチもあり、側面にはL.C.L排出用の排水口が数点(6〜8個程度)存在し、緊急時には速やかにL.C.Lが排出される。 : プラグ内におけるインテリアの深度位置は「プラグ深度」と呼ばれ、インテリアがコアに近いほどEVAとパイロットの接続度合いは強くなるが、それに比例してEVAからの侵食や精神汚染リスクは上がる。エントリープラグ挿入時に深度調整されるほか、シンクロ率に応じて移動する仕組みになっている。プラグ深度を表すそれぞれの境界線にモニター上では「~ Depth Limit (~限界深度)」と呼ばれる名称が設けられており、浅い順から「Safe Depth Limit」→「Absolute Depth Limit」→「Terminal Depth Limit」→最深部は赤文字で「The Great Beyond Depth」と4段階表記されている。作中において、プラグ深度数値が具体的にどの境界線を表すかは言及されていないが、プラグ深度100を超えた時点でモニター上では「Terminal Depth Limit」のラインを超え、管制室から精神汚染危険域と言われている。 : 綾波レイはエントリープラグを「魂の座」と称している。ただし新劇場版ではエントリープラグを「別名:魂の器」、インテリアを「別名:魂の座」としている。またEVA稼動時以外は十字架がついたエントリープラグ(停止信号プラグ)が差し込まれている。 ; ダミープラグ : ダミーシステムを用いた専用の赤色のエントリープラグ。EVAに擬似的な信号パターンを送り込み、パイロットが乗っていると誤認させることで、無人でEVAを起動・制御できる。EVA初号機をはじめとするNERV本部側の用意したダミープラグには綾波レイのパーソナル(擬似人格)が、ゼーレが投入したEVA量産型に使用されたものには渚カヲルのパーソナルが移植されている。またシステムのコアとなる部分には、それぞれの複製された生体パーツ(クローン体)が用いられている。〔 : 初号機・零号機の通常型プラグにはダミーシステムが搭載され、初号機のバルディエル戦において使用された。ダミープラグ(システム)により稼動したEVAには残虐性や凶暴性が見られ、暴走状態との類似も認められる。ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』によればダミーシステムとは人工的な魂であり、EVAを動かす程度の機能しか持たせられなかったとあり、劇中における伊吹の台詞からも未完成であることが示唆されている。 : 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』では「特1号」という名称が付けられており、プラグの色はメタリックブラックとなっている。パイロットの搭乗も可能であり、3号機との戦いではあらかじめシンジがダミープラグに搭乗して出撃している。TV版とは演出が異なり作動中は特殊なマニピュレータがパイロットの上に覆い被さる形となり、プラグ内のモニターもOFFとなって外部状況がわからなくなる。 ; シンクロ率 : EVAとパイロットとの神経回路の同調率のこと。この値が高いほどにEVAを自在に動かせるが、フィードバック(EVAの損傷などに伴うパイロットの痛みなど)も大きくなる。ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』によれば、シンクロとはパイロットの意識(自我)を拡大し、EVAの意識に干渉させることとも示唆されており、第拾九話でEVA初号機がシンクロ率400%を記録した際には、パイロットは自我境界=A.T.フィールドを失い、肉体はL.C.L.(生命のスープ)に還元され、魂はEVAのコアへと同化した。 ; ヘイフリックの限界 : 第弐拾壱話に登場するエヴァンゲリオンの細胞再生可能限界。heiflickについてはテロメア、細胞老化、ヘイフリック限界参照。 ; アンビリカルケーブル : EVAに電力を供給するためのケーブル。3極の電源コンセントで、機体背部にマウントする仕組みとなっている。EVA本体による手動脱着のほか、爆砕ボルトによる強制除去が可能。ソケット部分には、落下時の損傷を抑えるためのスラスターが組み込まれている。第3新東京市の各所にある電源ビルには予備ケーブルが装備されているほか電源車などでケーブルを運用することが可能となっており、EVAの広域活動を可能としている。 : 名前は臍帯(へそのお)= umbilical cord から取られたもの。一般的には無人潜水艇やロケットなどに電源や信号を供給するケーブルのことを指し、特別な造語ではない。 ; ロンギヌスの槍 : 二叉の巨大な槍。何者かが残した謎の物体であり、その真の用途も不明。ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』によれば、生命の種=始祖アダムや始祖リリスとセットになっている彼らの活動を止めるための保安措置だと説明され、自律稼動する生命体だとされる。なお、劇中に出てくる槍はアダムとセットになっていた槍であり、リリスとセットになっていた槍はファーストインパクトの衝撃で離れ離れになり行方不明になったとされ、ひょっとしたら破壊されたかもしれないとある。 : ビデオフォーマット版第弐拾壱話によれば死海で、ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』によれば南極地下で発見され(雑誌『エヴァンゲリオン・クロニクル』では両説を併記)、南極でアダムを調査する葛城調査隊の元へ送られた。そこで行われた実験にロンギヌスの槍が用いられ、結果としてセカンドインパクトが発生する。2015年に碇ゲンドウ・冬月コウゾウ両名が南極に出向き回収、NERV本部地下のリリスに零号機によって刺された。 : 魂と肉体がそろっている始祖に使用することで、始祖を卵にまで還元させる力を発揮するが、魂がない場合は肉体再生を抑制する程度に留まり、ゲンドウはリリスの再生を一時的に抑えるためにNERV本部に運び、リリスに使用した。また本義的な使用方法ではないが、A.T.フィールドを無力化する能力(アンチA.T.フィールド)を持つため兵器としての使用も可能であり、第15使徒殲滅使用時には自らの意思を持つかのように目標の捕捉・変形・飛行するなど、特異な能力を発揮した。 : ゼーレの「人類補完計画」に必要不可欠な存在であったが、ゲンドウが意図的に使徒殲滅に使用し、月の軌道に乗ったことで回収不可能になった。EVA初号機(シンジ)の激昂に呼応して大気圏外より飛来し、補完計画が発動された。そしてEVA初号機を侵食し、初号機の持つ知恵の実と生命の実を融合させ同化し、生命の樹へと還元させた。EVA量産機はそのコピー(通常は諸刃の剣の形態)を装備しており、これで補完は行えないもののオリジナルに近いA.T.フィールドを突破する能力を持ち、補完計画の最中、量産機はこれを自身のコアに刺し補完の補助を行った。オリジナルの槍がクリムゾン系の濃い赤で、コピーはやや紫がかかった灰色である。初号機(シンジ)により補完計画が破綻された後、オリジナルの放った光によりコピーを消滅させ、初号機とともに宇宙へと旅立った。 : 新劇場版では本数が4本になっており、『破』ではそれのコピーである対使徒専用殲滅兵器「簡易式ロンギヌスの槍(似非復元型)」がEVA仮設5号機の装備として登場。『Q』では、2本のロンギヌスの槍がセントラルドグマにあるリリスの骸に刺さっていた(内1本はEVAMark.06も貫いていた)。 : 2015年1月30日、エヴァンゲリオン20周年公式企画として、「ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト」が開始した。民間月面探査団体HAKUTO全面協力のもと、クラウドファンディングで資金を集め、同年4月5日に1億円が集まれば実行されるはずだったが、1億円に達しなかったため、プロジェクトは中止になってしまった。このプロジェクトでは、全長240mm、重量30gのチタン合金製のロンギヌスの槍をロケットおよび月着陸船で月面に運び、実際に月面に刺すことを目的としていた。ロケット打ち上げは2015年末から2016年末までの予定だった。 : 名前は十字架に磔にされたイエス・キリストを刺した「聖槍」から。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「新世紀エヴァンゲリオンの用語一覧」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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