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ヨルムンガンド〔『エッダ 古代北欧歌謡集』248頁などでみられる表記。〕()は、北欧神話に登場する毒蛇の怪物。その名は「大地の杖」を意味する〔『虚空の神々』323頁。〕。ロキが巨人アングルボザとの間にもうけた〔『エッダ 古代北欧歌謡集』248頁。〕、またはその心臓を食べて産んだ3匹の魔物(フェンリル・ヨルムンガンド・ヘル)のうちの1匹。日本語訳では、ユルムンガンド、イオルムンガンドル〔『北欧の神話伝説(II)』(松村武雄編、名著普及会〈世界神話伝説大系30〉、1980年改訂版、ISBN 978-4-89551-280-0)などにみられる表記。〕などがみられる。他の呼称としては、ミドガルズオルム(。綴りは他にMidgardsormrも)、ミズガルズの大蛇〔『エッダ 古代北欧歌謡集』268頁などにみられる表記。〕、ミッドガルド大蛇〔『アスガルドの秘密 北欧神話冒険紀行』(ヴァルター・ハンゼン著、小林俊明・金井英一訳、東海大学出版会、2004年、ISBN 978-4-486-01640-3)などにみられる表記。〕、ミッドガルド蛇〔『北欧の神話 神々と巨人のたたかい』(山室静著、筑摩書房〈世界の神話 8〉、1982年、ISBN 978-4-480-32908-0)などにみられる表記。〕、世界蛇〔『虚空の神々』207頁などにみられる表記。〕などがある。 == 解説 == 『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第34章によると、ヨルムンガンドら子供達がいずれ神々の脅威となることを予見した主神オーディンが、ヨトゥンヘイムで育てられていたヨルムンガンドを連れてこさせ、海に捨てた。しかしヨルムンガンドは海の底に横たわったまま、ミズガルズを取り巻き、更に自分の尾をくわえるほど巨大な姿に成長した〔『エッダ 古代北欧歌謡集』248-249頁。〕。 『古エッダ』の『ヒュミルの歌』第22-24節〔『エッダ 古代北欧歌謡集』77-78頁。〕および『ギュルヴィたぶらかし』第48章〔『エッダ 古代北欧歌謡集』268-269頁。〕の伝えるところでは、雷神トールが巨人のヒュミルとともに船で釣りに出た際、ヨルムンガンドを釣り上げ、鉄槌ミョルニルで斃さんとした。しかし『ギュルヴィたぶらかし』では船が沈むことを恐れたヒュミルが釣り糸を切ってしまったため、海中に逃がしてしまった。『ヒュミルの歌』においても、ヨルムンガンドは頭部に一撃を受けながらも海中に逃れている。 また、『ギュルヴィたぶらかし』第46章で語られる、トールが巨人の王ウートガルザ・ロキの宮殿を訪れた際のエピソードでは、「猫を持ち上げて床から脚を離してみせよ」と言われたトールが猫の胴を高々と持ち上げたものの、床から離すことができなかった。猫とは実は、ウートガルザ・ロキの幻術によって猫の姿に見えていたヨルムンガンドであった〔『エッダ 古代北欧歌謡集』266頁。〕。 『ギュルヴィたぶらかし』第51章〔『エッダ 古代北欧歌謡集』275頁。〕では、ラグナロクが到来するとき、ヨルムンガンドが海から陸に上がり、その際に大量の海水が陸を洗う様子が語られる。また同章〔『エッダ 古代北欧歌謡集』276頁。〕および『古エッダ』の『巫女の予言』〔『エッダ 古代北欧歌謡集』14頁。〕ではヨルムンガンドとトールの戦いが語られる。トールはミョルニルを3度投げつけ、ヨルムンガンドをうち倒す事に成功するが、最期に吹きかけられた毒のために命を落とし、決着は相打ちという形で終わることになる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヨルムンガンド」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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