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コマーシャルメッセージ(''Commercial Message'')は、本来は「商業用の伝言」全般を指す。 本来は、マス媒体に限らない。しかし、ラジオ・テレビの普及とともに、民間放送でラジオ番組・テレビ番組の前後や番組の途中に流される、短い広告放送のことを指すことが一般的になっている。コマーシャル、CMとも略される。その他、お知らせという言葉が使用されることもある。 和製英語〔注意すべきカタカナ語とも。〕で、英語圏では新聞・雑誌・ラジオ・看板・テレビ・インターネット・ダイレクトメールなどを総じて広告全般を意味する場合はアドヴァタイジング () といい、略してアド () とも読み書きする〔たとえばマイクロソフトのXboxシリーズにおける各サービス上での広告ムービー(いわゆる紹介動画)で「Ad」などの略記が用いられているのが確認できる。〕。その中でテレビで流されるものはテレビジョン アドヴァタイズメント () といい、アメリカ英語ではテレビジョン コマーシャル、コマーシャル ()、イギリス英語ではアドヴァート () ともいう。 == 日本におけるCM == 日本の民間放送局のうち、地上波放送局、地上民放系BSデジタル局、ラジオ放送局などは、CMを放送することで広告主(スポンサー)から広告料および番組の製作費を「提供」されることで利益を得ている。広告収入は、番組の制作・購入費の主要な財源でもある。最近では、インターネットにて番組コンテンツを配信する事業者も、冒頭、終了前、中間などでCMを流していることがある。テレビ・ラジオ(AMラジオをのぞく)のCMは、いまやステレオ放送が多くなっており、2000年代からは5.1サラウンドステレオ音声収録のCMもわずかだが登場するようになった。 視聴に際して料金が必要となるケーブル放送や、スカパー!・WOWOWなど一部衛星放送では、視聴者からの契約料収入があるため、テレビCMを放映しない放送局もある。CS放送も行っている一部の地上波放送局では、過去に放送された番組の再放送時は番組中のテレビCMの放送を一切行わない局もある。ただしノンスクランブル放送(無料放送)時にはその番組に関連したCMなどを流す場合〔日テレジータス の「ジャイアンツプレ&ポストゲームショー」の様に、スクランブル放送でも、実質スポンサーが付く番組もある。〕もある。 日本以外の放送局の場合、アメリカの公共テレビ局PBSのように、地上波民間放送局であってもテレビCMを流さないもの、ケーブルテレビの一部のコミュニティチャンネルのように、広告収入も契約料収入もないものなどがある。海外では、国営放送局などの公共放送局であってもテレビCMを流し、広告収入を得ている場合がある。 対して日本では、公共放送局であるNHKは広告を流すことによる収入を得ていないが、NHK出版のテキストやNHKの主催する美術展やコンサート、受信料支払いの啓発、NHKオンデマンドの紹介、番宣などは通常行われている。また、NHK以外のものではACジャパンによる公共広告のCMはある。トーク番組やバラエティー番組などでゲスト出演する俳優やタレントらが出演するCMを「ACC CM情報センター提供」という形でCMを流すことはまれにある。2013年3月22日に放送された「放送記念日特集「テレビ~60年目の問いかけ~」」では、「CMと連動したスマートフォン向けクイズ」を紹介時に「ミスタードーナツ」のCMが音声無しで流れた。NHKが放送するバラエティやトーク番組にNHKの放送するドラマの出演者が出演したり、ニュース番組で「静かなブーム」などと称して特定のメーカー・商品の紹介をするなど実質的にCMの機能を担うものもある。 一本のCMの時間は、テレビでは15秒か30秒が多く、ラジオでは20秒から1分程度のものまである。会社名や商品名のアナウンス程度の5秒ものもあるが、日本のテレビでは現在では15秒か30秒にほぼ統一されている。1970年代初頭までは、番組本編中に画面下部にテロップでCMを入れることも日常的に行われていた。 日本本土では、ラジオ放送について1920年代の黎明期から1951年まで日本放送協会(NHK)の独占体制が続き、聴取料収入によって運営されていた事情もあり、ラジオCMが試みられたことはなかった。一方、第二次世界大戦終結まで日本の統治下にあった台湾では、「外地」扱いのためNHKとは別組織の台湾放送協会がラジオ放送を独占した。台湾放送協会は1932年6月15日から試験的に台湾島内でのラジオCMを開始したが、直後、日本新聞協会が広告メディアとしての競合を危惧して放送広告反対を決議、ラジオCM自体を好ましく考えていなかった当時の日本政府と台湾総督府からも中止圧力が掛かり、翌7月には年内での中止が決定されて、同年12月2日を最後にラジオCMを中止している。 日本本土で最初に放送されたCMは、新日本放送(毎日放送)が放送を開始した日の1951年9月1日に60秒間放送されたラジオCMで、「スモカ歯磨」のCMである〔多くのCMで使われている。いち早くこの手法が行われていた韓国を除いて、他国ではほとんど使われていなが、ハッシュタグという欧米で類似した手法がある。日本で最初の「続きはウェブで」CMは、電通広告統計の検索で確認できる範囲では2004年のエアロ(ネスレコンフェクショナリー)とされている〔電通総研(編)『情報メディア白書2016』、ダイヤモンド社、2016年、29頁。ISBN 978-4-478-06848-9。〕。 日本で最初にカラーで放映されたテレビCMは、1962年のトヨペット・コロナ(トヨタ自動車)。砂塵を上げながらドラム缶を蹴散らすというもので、「スタント・ドライブシリーズ」の中の1つとして放映された。カラー放送を意識して、赤・青・黄色のドラム缶が登場する。日本で最初にステレオで放映されたテレビCMは、1978年のスコッチメタルテープ (3M) 。当時関東地区で音声多重放送を開始していたのは日本テレビとTBSだけで、始めに1秒程度画面下中央に“(放映局のステレオ放送のロゴ)ステレオCM”と表示されて放送された。 日本で最初に二ヶ国語で放映されたテレビCMは、1979年のNECの音声多重放送対応テレビ「語学友」である。このテレビは二ヶ国語放送受信に重点を置いてスピーカーを一つしか持たないモノラルテレビのスタイルで音声多重放送が受信できるというものだった。植木等をキャラクターに起用。主音声の日本語では「これで日本も安心だ!」などという節をつけたりしていたが、副音声の英語は純粋に男声での商品説明であり、完全な対訳ではなかった。このCMでは前述のステレオCMの時と違い特に二ヶ国語放送の旨は表示されなかった。しかし当時は音声多重放送を利用したCMはほとんどなかったので、このCMが組み込まれているゾーンでは最初から二重音声放送に切り替わっていた。なお、TBSの『兼高かおる世界の旅』では全篇二ヶ国語放送を実施し、スポンサークレジットも二ヶ国語だった。 日本で2012年現在、3D立体映像で放送されたテレビCMは1988年に放送されたキリンのメッツ(ソフトドリンク)が唯一である。全編CGで作られ、赤と青のセロハンメガネで見ると立体として浮き上がる手法が取られており、放送期間中に専用メガネのプレゼントもあった。放送された番組は『ザ・ベストテン』(TBS)などの人気番組内であり、それ以外の時間帯は同一映像で3D用でないCMが放送されていた。 2000年代後半頃からはアスペクト比16:9のハイビジョンで製作されるCMが多くなっているが、予算の都合で4:3の標準画質で製作されているCMもある。地上デジタルテレビ放送への完全移行との絡みで一部のCMでは左右に黒帯をつけているものがある。この場合、アナログでは上下左右に黒帯が入る額縁放送となる。また、サイドパネルをつけて放送する場合もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「コマーシャルメッセージ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Television advertisement 」があります。 スポンサード リンク
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