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ラスブリカーゼ(Rasburicase)とは、尿酸を酸化して5-ヒドロキシイソ尿酸に代謝するための酵素、つまり、尿酸オキシダーゼである。尿酸は、分子状の酸素と水の存在する環境において、ラスブリカーゼによって5-ヒドロキシイソ尿酸と過酸化水素に変換される。その後、5-ヒドロキシイソ尿酸は自発的にアラントインと二酸化炭素とに分解する。こうして産生するアラントインは尿酸と比べて水溶性が高く、腎臓から容易に排泄される。 == 解説 == 様々な生物(バクテリアも哺乳類も、さらにヒト上科を除くサルも)尿酸オキシダーゼの活性があるため尿酸の分解が可能である。しかし、ヒト上科では尿酸オキシダーゼが発現していないため、尿酸を分解できない 〔 〕 。 尿酸は抗酸化物質である一方で、水への溶解度が低いために、時として生体内で結晶化して(針状晶を作って)、痛風の原因ともなる 〔 〕 。 そこで血中の尿酸(20℃で水100 mlへは、0.006 g溶ける)を、より水溶性の高いアラントイン(25℃で水100 mlへは、0.057 g溶ける)に変換することで、痛風などが起きないようにするためにラスブリカーゼが投与されることがある。具体的には、腫瘍崩壊症候群のうち、主にガンの化学療法などが原因で腫瘍細胞が次々と死滅すると、細胞が持っている核酸が次々と遊離してくるわけだが、この核酸を代謝した時に、ヒト上科では尿酸オキシダーゼを欠くためにプリン塩基は尿酸にまでしか代謝できず、結果として大量の尿酸が溜まることがある。このようなことが起こるであろうと予測される時にラスブリカーゼが投与される場合がある 〔 〕 。 2015年現在、基本的にラスブリカーゼは、この腫瘍崩壊症候群に対して使用するのが一般的である 〔 Elitek (rasburicase) (Rxlistのサイト) 〕 。 また、酷いリウマチなどをはじめとして、何らかの理由で大量の細胞が死んで、結果遊離してきた核酸を代謝したことで尿酸が溜まった状態の改善のために使用されることもある 〔 〕 。 いずれにしても、ラスブリカーゼを投与した場合、尿酸は5-ヒドロキシイソ尿酸に変換され、その後自動的にアラントインが生成して、アラントインは腎臓から排泄されてゆく。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ラスブリカーゼ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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