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ベータ(''Beta'' )は、イタリアの自動車メーカー・ランチアが1972年から1984年まで製造・販売した乗用車である。 ==解説== ベータは1969年10月にフィアット傘下に入って初の完全な新型車で、前身のフルヴィア以来の前輪駆動は継承しつつも、フィアット・124・125と共通の設計のDOHCエンジンと5速ギアボックスをジアコーサ式に横置きに搭載、フィアット・128で実績のあるマクファーソンストラット式四輪独立サスペンションを持ち、従来の特異な設計思想から、以後ヨーロッパの小型乗用車の主流となる設計コンセプトへの転換が図られた。しかし、設計チームは全員旧ランチアから選抜されて編成され、フィアットとは異なる乗り味の、良くバランスの取れたスポーティな上級小型車という位置付けであった。ただし、この時期のイタリア車の宿命ともいえる錆とは無縁ではなく、特に英国ではクレーム対策の失敗からメディアにも大きく取り上げられ、その後のランチア販売不振、1990年代半ばの英国市場撤退。この結果、ランチアの右ハンドル仕様が生産されていないことの遠因ともなった。 ボディは当初独特な6ライト・ファストバックスタイルのセダン(ベルリーナ)一種であったが、1973年6月には自社デザインによる美しいクーペ〔『80年代輸入車のすべて- 魅惑の先鋭 輸入車の大攻勢時代』三栄書房、100頁参照〕、1974年にはカロッツェリア・ザガートが架装するタルガトップ式のスパイダー、1975年にはスポーツワゴンのHPE(High Performance Estate)が追加された。また、ミッドシップ化したシャシーにピニンファリーナ・デザインのボディを着せた2シータースポーツカー・モンテカルロも派生車種として登場した。セダンは1980年になって、ノッチバックスタイルの「ベータ・トレヴィ」となり、1979年から復活した伝統的な盾のモチーフのフロントグリルと、まるで月のクレーターのような特異なデザインのダッシュボードに変更された。 エンジンは当初DOHC 1,600 cc と1,800 cc で出発したが、1976年にフルヴィアの最終モデルであったクーペ1.3Sが消滅する際に廉価版の1,300 cc が追加、同年のマイナーチェンジで上級の2,000 cc が追加され、1981年にはスーパーチャージャー(ルーツブロワー)付きのVX(ヴォルメックス)モデルも追加された。 ファイル:LanciaHPESide.jpg|HPE ファイル:Lancia Beta Monte-Carlo orange vr TCE.jpg|モンテカルロ ファイル:Lancia Trevi VX 002.JPG|トレヴィVX ファイル:Lancia beta interior.jpg|トレヴィのユニークなダッシュボード 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ランチア・ベータ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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