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ランドルフ・ヘンリー・スペンサー=チャーチル卿(, , 1849年2月13日 - 1895年1月24日)は、イギリスの政治家。 ヴィクトリア朝の保守党において、ディズレーリの「トーリーデモクラシー」の継承者を自任し、党執行部に従わない独自活動を行った。とりわけ保守党議会外大衆運動組織の影響力の拡大に力を注いだ。第一次ソールズベリー侯爵内閣で(在職1885年6月24日-1886年1月26日)、第二次内閣で大蔵大臣(在職1886年8月3日-1886年12月23日)を務めるも、予算案をめぐって首相ソールズベリー侯爵に挑戦した結果、失脚した。 卿(Lord)の称号が付いているのは公爵の三男だからであり、法的身分は平民だった。 20世紀中期のイギリスの首相ウィンストン・チャーチルは息子である。 == 概要 == 1849年に第7代マールバラ公爵ジョン・スペンサー=チャーチルの三男として生まれる(''→生誕'')。イートン校からオックスフォード大学へ進学。1874年にアメリカ人投機家の娘ジャネット・ジェロームと結婚し、長男ウィンストンを儲けた(''→ 政界入りまで'')。 1874年のでマールバラ公爵家の領地であるから保守党候補として出馬して庶民院議員に初当選した(''→庶民院議員に初当選'')。 1876年、兄ブランドフォード侯爵ジョージと皇太子バーティ(後のエドワード7世)の愛人争いに首を突っ込んで皇太子の逆鱗に触れ、一時国外へ逃れる羽目になった(''→皇太子との対立'')。その後首相ベンジャミン・ディズレーリの執り成しで帰国できたが、直後の1877年から1880年までアイルランド総督に就任した父マールバラ公爵の秘書としてアイルランドに派遣された(''→アイルランド勤務'')。 1880年に自由党政権のウィリアム・グラッドストン内閣が発足すると、「」と呼ばれる保守党若手議員の小グループを形成し、グラッドストンに対して弱腰なサー・スタッフォード・ノースコート准男爵を差し置いて、強力なグラッドストン批判を展開して注目を集めた(''→「第四党」'')。 1881年に党首ディズレーリが死去すると「トーリー・デモクラシー」の後継者を自任し、より活発に独自活動するようになった。とりわけ保守党の議会外組織の権限を強化して一般党員の世論を党執行部に汲み上げることに尽力した。「宗教・国制・大英帝国護持」というディズレーリの思想を旗印にした保守党議会外大衆運動組織「プリムローズ・リーグ」の結成・指導にあたり、同組織を同時代最大の大衆組織に成長させた。既存の保守党議会外組織(NUCA)でも活躍し、その影響力を拡大させるべく奔走した(''→議会外大衆組織の育成'')。 1885年6月の第1次ソールズベリー侯爵内閣にとして入閣。ビルマへの軍事侵攻と同国の英領インド帝国への併合を実施した。しかし1886年1月に内閣が倒れたため、短期間で退任することとなった(''→第一次ソールズベリー侯内閣のインド担当相'')。 1886年7月ので激しいグラッドストン政権批判を行って保守党の勝利に貢献した。8月に第2次ソールズベリー侯爵内閣が発足するとその大蔵大臣・庶民院院内総務となったが、軍事費削減を予算案に盛り込もうとしたことで首相ソールズベリー侯爵と対立を深め、12月には内閣を追われた(''→第二次ソールズベリー侯内閣の蔵相'')。 その後は政界の中枢に返り咲くことなく、梅毒となって全身麻痺となり、1895年には死去した(''→晩年と死去'')。 ディズレーリに憧れて「トーリーデモクラシー」「労働者階級保守主義」といった理念を吹聴し、機知や毒舌を持った政治家であったが、ディズレーリに比べると真剣さが足らず、保守党内における不可欠性が劣った。性格は短気で衝動的であり、コンプレックスが強かった。また酒乱であった(''→人物'')。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ランドルフ・チャーチル (1849-1895)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Lord Randolph Churchill 」があります。 スポンサード リンク
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