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ラベンダー(英: 、仏:)は、シソ科ラヴァンドラ属(ラベンダー属、)の半木本性植物の通称である〔宮崎泰 著 『ハーブ―育てる・食べる』 偕成社 1995年〕。または、半耐寒性の小低木''Lavandula angustifolia'' (通称:ラベンダー、コモン・ラベンダー、イングリッシュ・ラベンダーなど)を指す。 == 概説 == ラヴァンドラ属(ラベンダー属、)は、半木本性植物で、低木のような草本、小低木、亜小低木である。多年生のものとそうでないものがある。ヨーロッパ南部を中心に39種が知られ、高さは2メートル以下。原産地は地中海沿岸、インド、カナリア諸島、北アフリカ、中東などである〔ビル・ローズ 著 『図説 世界史を変えた50の植物』 柴田譲治 翻訳、 原書房、2012年〕。春に紫や白、ピンク色の花を咲かせる様々な種がある。中でも紫色の花が最もポピュラーである。多くの種は、花、葉、茎は細かい毛でおおわれており、その間に精油を出す腺がある〔レスリー・ブレムネス 著 『ハーブ事典 ハーブを知りつくすA to Z』 樋口あやこ 訳、文化出版社、1999年〕。揮発性の油を多く含むため、草食動物はほとんど食べないが、芳香で蜂などを引き寄せる。ユーカリと同じように夏の熱さなどで自然発火し、野火をよぶ。種子は野火の後に発芽する性質がある。伝統的にハーブとして古代エジプト、ギリシャ、ローマ、アラビア、ヨーロッパなどで薬や調理に利用され、芳香植物としてその香りが活用されてきた。ラベンダーの栽培は1930年代に本格的に行われるようになるが、それ以前は野生種の刈り取りがほとんどだった〔クリスティアヌ・ムニエ 著 『ラベンダーとラバンジン』 岡崎英生 訳、フレグランスジャーナル社、2005年〕。ラヴァンドラ属には、ラベンダー特有の香りがない種も一部存在する。園芸用としても愛好されている。 主にラベンダーと呼ばれる''L. angustifolia''(コモン・ラベンダー)だけでなく、その近縁種や交雑種もラベンダーと呼ばれることがあるため、ラベンダーの名で販売される苗やが''L. angustifolia'' のものとは限らない〔日本放送出版協会 編集 『ハーブ&野菜 NHK趣味の園芸 新園芸相談』 日本放送出版協会、1992年〕。 日本におけるラベンダーの初期の記述としては、江戸文政期の西洋薬物書に「ラーヘンデル」「ラーヘンデル油」の名で詳細な説明がある〔吉武利文 著 『香料植物 ものと人間の文化史 159』 法政大学出版局、2012年〕。幕末期には一部ではあるが、精油が輸入され、栽培も行われていたと考えられている。昭和期には香料原料として、北海道富良野地方などで栽培されて精油が生産され、1970年にピークを迎えたが、合成香料の台頭で衰退した。現在では富良野などでラベンダー畑が観光資源となっている。 現代でも''L. angustifolia''(コモン・ラベンダー)や''L. latifolia''(スパイク・ラベンダー)、''L. x intermedia''(ラバンジン)などが精油を採るために栽培され、精油は香料として用いられたり、アロマセラピー(芳香療法)としてリラクセーション等に利用されている。 ちなみに、は薄紫色を意味する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ラベンダー」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Lavandula 」があります。 スポンサード リンク
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