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リバティ船(リバティせん、)は、第二次世界大戦の最中、アメリカ合衆国で大量に建造された規格型輸送船の総称である。戦時標準船(10,000 DWT)とも呼ばれる。 建造期間短縮のため、当時としては画期的な工法であるブロック工法と溶接結合が採用され、1941年から1945年までの短期間のうちに2,710隻が急速建造された。脆性破壊についての知見不足による欠陥事故で200隻以上を喪失したが、そこから多くの技術的教訓が引き出された。 建造にあたっての大いなる努力の成功、建造された船の実数、そして多数の船が設計された耐用年数以上に使われ、第二次世界大戦後の海運業界復興に寄与したことが総合評価され、専門的な研究対象とされている。 == 基本構造 == リバティ船は、全体に生産性と機能重視でシンプルかつ簡素に構成された全長441.6フィート(約135m)の汎用貨物船である。 多くは2,500HP級の三段膨張式蒸気レシプロ機関を搭載し、簡素な単軸スクリュー仕様であった。非力であるため、最大速度でも11ノット程度と低速だったが、当時の大出力舶用機関の主流であった蒸気タービンの供給が軍艦向けに優先されていたことと、民間の造船所が、こなれた技術であるレシプロ機関の製造に慣れていたことで経済的に建造できた。この時代、アメリカでは船舶用の大型低速ディーゼルエンジンの生産が一般化しておらず(限られた舶用ディーゼルは専ら潜水艦向けエンジンであった)、その点からも一見旧式な蒸気レシプロ機関の採用は実情に即したものであった。ボイラーについては、燃料補給や運用人員の面で石炭焚きより有利な重油焚きボイラーを2基搭載している。燃料搭載やボイラーへの燃料供給の面で省力化やスペース節減ができた。 動力面の意図的な旧弊さとは逆に、船体建造には新機軸が導入された。建造期間短縮のための本格的なブロック工法である。更に、船体の鋼板を結合する方法としては、従来から実績があるが工期と熟達を要するためコスト増大を招くリベット打ちの代わりに、作業が簡易で工作時間も速い溶接接合を採用した。これらの手法は大いに建造速度を早めたが、一方でリバティ船の欠陥と言うべき船体破損(後述)を引き起こす主因にもなった。設計強度としても、5年程度の運用期間を念頭において設計された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「リバティ船」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Liberty ship 」があります。 スポンサード リンク
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