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『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』()は、カール・マルクスの著書。フランス第二共和制における諸階級の政治闘争がフランス皇帝ナポレオン3世のを成立させた過程について分析した評論で、「ボナパルティズム」という言葉を世の中に定着させた。 冒頭部分は有名である。 原文は以下の通りである。 最新翻訳者の市橋秀泰はこの部分を以下のように翻訳している。 この冒頭部分をどう解釈するかが問題であるが、「偉大な悲劇」が、ナポレオン・ボナパルトがフランス革命をクーデタで流産させたことを意味しており、「安っぽい茶番狂言」が、その甥のルイ・ボナパルトが、第二共和制の下で民主的に大統領に選出されながら、同じくクーデタで共和制を流産させ、大統領権限を大幅に強化した新憲法を制定して独裁体制を樹立し、翌年には国民投票を経て皇帝に即位し第二帝政を樹立して、ナポレオン3世と自らを称したことを意味していると考えられる。そしてマルクスのこの著作の表題はこのような解釈を行って初めて理解出来る。 共和暦8年霧月(Brumaire)18日(Dentelaire)は、ナポレオン・ボナパルトがクーデタでフランス革命を流産させ、自らを皇帝と称しはじめた悲劇の日であるから、ルイ・ボナパルトとは直接には関係ないが、マルクスの目から見れば、クーデタで民主的制度を崩壊させた点では伯父と甥とは歴史的に同じ役割を果たしたことになるから、「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」という表現には「大きな皮肉」が込められていることになる。 マルクスは第2版へのマルクスの序文の中でこの著作の特徴を、ヴィクトル・ユゴーの「小ナポレオン」とプルードンの「クーデタ」と比較して、以下のように述べている。 市橋秀泰訳は以下の通りである。 市橋は、「馬鹿げた」と翻訳しているが、原語は、'grotesken'であり、小学館独和大辞典の訳語には、グロテスクな・怪奇(異様)な・奇妙な・ばかげた・滑稽な等が掲載されている。 ただ、ナポレオン・ボナパルトのクーデタとは異なり、ルイ・ボナパルトのクーデタが彼の能力や実力によってではなく、フランスにおける階級闘争の結果が彼にそれを可能にした事実を示したと本人が述べている事は確かであり、この記述を念頭に置けば、何故、マルクスが、ルイ・ボナパルトとブリュメール18日とを意図的に関連づけ表題としたのかより理解が深まると考える。 最後にナポレオン1世・2世・3世とナポレオン・ボナパルトの出自を記述しておく。ナポレオン1世、ナポレオン・ボナパルトは、シャルル・マリ・ド・ボナパルトの四男としてフランス領コルシカ島に生れた。ナポレオン3世、シャルル・ルイ=ナポレオン・ボナパルトは五男ルイ・ボナパルトの息子であるから、両者は伯父と甥の関係にあった。ナポレオン2世、ナポレオン・フランソワ・シャルル・ジョゼフ・ボナパルトはナポレオン・ボナパルトの嫡男で、1815年6月22日から7月7日まで名目上のフランス皇帝であった。 == 日本語訳 == *伊藤新一、北条元一訳 岩波文庫 1954年9月25日 *植村邦彦訳、柄谷行人解説 平凡社ライブラリー 2008年9月 *市橋秀泰訳、新日本出版社・科学的社会主義の古典選書 2014年1月10日 http://e-hon.cloudpages.jp/viewer/asp/9784_406_057707 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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