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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ルイ=フェルディナン・セリーヌ(Louis-Ferdinand Céline, 1894年5月27日-1961年7月1日)は、フランスの作家、医者。著書に『夜の果てへの旅』『なしくずしの死』など。本名ルイ=フェルディナン・デトゥシュ(Louis-Ferdinand Destouches)。 == 人物 == 彼についての評言には常に絶望や虚無といった言葉がつきまとうが、彼自身は代表作の一つである『夜の果てへの旅』について、「文学の本ではない、人生の本だ」「この作品は、自分の人類愛から生まれたものだ」と語っている。確かにセリーヌの著書は痛ましいほど露骨なリアリズムで描かれた怒りと呪詛に満ちているが、それはわれわれ人間の投げ込まれた世界や時代へ向けられたものであり、したがって裏返しのヒューマニズムなのだと言いかえられる。若き日のサルトルやボーヴォワールを熱狂させ、セリーヌ自身はなんら関心を示していないが実存主義にも大きな影響を与えた。 ゴンクール賞の候補にもあげられた処女作『夜の果てへの旅』や『なしくずしの死』『戦争』『ギニョルズ・バンド』(「フェルディナン三部作」「前期三部作」と呼ばれる)はその過激な内容や卑語・俗語を交えた破格の文体により文壇の話題をさらった。彼はもう一つその評価に関して大きな議論を招く側面をもつ。すなわち反ユダヤ主義である。セリーヌはデビュー当時は左翼作家とみなされていたが、第二次世界大戦の前後に『虫けらどもをひねりつぶせ』『死体派』『苦境』などの反ユダヤ的な評論や政治的パンフレットを数多く書いたのである。そのため戦後には国家反逆罪の疑いで逮捕状が出され、デンマークなどで亡命生活に入らざるをえなかった。その間に文学界でセリーヌの名前は忘れられており、特赦後に発表した作品は黙殺された。しかし、のちに亡命していた時期の生活を虚実交えて描いた『城から城』、『北』、『リゴドン』(「亡命三部作」「戦争三部作」「ドイツ三部作」「後期三部作」などと呼ばれる)は好評を博し、敗北直前のドイツ国内事情を知る上でも興味深い作品となっている。 代表作である『夜の果てへの旅』は各国で翻訳され広く読まれているが、上記の反ユダヤ文書などは未亡人によって現在でも出版が差し止められており、国書刊行会より出版されている日本語版全集でしか読むことができない。 賛否両論の分かれる作家であるが、擁護派の作家には(積極的な評価から、言論の自由という見地による焚書への反対まで含めれば)トロツキー、ヘンリー・ミラー、ロラン・バルト、レーモン・クノー、カート・ヴォネガット、中上健次などがいる。 ちなみに、『夜の果てへの旅』『なしくずしの死』の朗読やインタビューを録音したレコードがCD化されており、興に乗って唄った自作のシャンソンなども収録されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ルイ=フェルディナン・セリーヌ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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