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ブラッセル体制とは、民事および商事に関する渉外紛争について裁判管轄などを定める欧州諸国間の条約等の総称である。この条約等は、事件を審理すべき管轄区域を定める詳細な規則を含むとともに、外国においてなされた裁判の承認・執行をも規律する。 == 概要 == ブラッセル体制は、ブラッセル条約、ルガノ条約およびブラッセルI規則により構成される。 # ブラッセル条約は、正式には「民事及び商事事件における裁判管轄及び裁判の執行に関する条約」(英: Convention on jurisdiction and the enforcement of judgments in civil and commercial matters)と呼ばれ、裁判管轄の規則を統一し訴訟競合を予防することにより、経済効率を高め、市場の統一を促進するため、1968年に欧州連合(EU)の加盟国により締結された条約である。 # ルガノ条約は、正式名称はブラッセル条約と同一であり、内容もほぼ同一である。この条約は1988年にEFTAの加盟国のうちリヒテンシュタインを除く6か国との間で締結された。EU・EFTAの非加盟国がこの条約に加入することも可能であるが、ポーランドがEU加盟前にこの条約に加入した一例を除いてはそのような事例はない。 # ブラッセルI規則は、正式には「民事及び商事事件における裁判管轄及び裁判の執行に関する2000年12月22日の理事会規則(EC)44/2001」(英: Council Regulation (EC) No 44/2001 of 22 December 2000 on jurisdiction and the recognition and enforcement of judgments in civil and commercial matters)と呼ばれる。この規則はEUの全加盟国について直接適用されるため、EU内では、前記2条約の大部分がこの規則によって置き換えられている。規則の内容はブラッセル条約と一部異なるものの変更点は少ない。2002年3月1日に発効した〔European Commission web site, ''Judicial Cooperation in Civil Matters - Acquis JHA 2003 (Justice and Home Affairs)''. Consolidated version. Retrieved on August 28, 2006〕。 これらの条約等の内容は類似しているものの、一部において差異がある。一般に、適用される条約等は被告の住所によって定まる。よってブラッセルI規則は被告がEU加盟国に住所を有しているとき適用されることになる。2007年7月1日までデンマークは例外とされていたが、デンマークと欧州共同体との間で合意が成立し、以後デンマークにもこの規則が適用されることになった。ルガノ条約は被告がアイスランド、ノルウェーまたはスイスに住所を有しているとき適用される。外国判決の承認・執行に関して適用される条約等も、判決を下した国を基準として同様に定まる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブラッセル体制」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Brussels Regime 」があります。 スポンサード リンク
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