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===================================== 〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。 ・ ー : [ちょうおん] (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ルリオーストラリアムシクイ(''Malurus cyaneus'')はスズメ目オーストラリアムシクイ科の鳥類で、オーストラリア南東部で普通に観察される鳥である。オーストラリアの固有種。留鳥であり、なわばりを持ち、性的二型の程度が非常に高い。オスの繁殖羽は鮮やかな青色の冠羽、耳羽、片羽および尾羽をしており、顔は黒色で、のどは黒色もしくは濃紺色である。繁殖しないオス、メス、幼鳥は灰褐色である。このことは、すべての鈍い色の羽毛はメスであると受け取られ、そしてこの種が一夫多妻制であるという印象をすぐに与えるのである。2つの亜種が記録されている。より大きく濃い色のタスマニア亜種''M. c. cyaneus''、およびより小さく淡い色をした大陸亜種''M. c. cyanochlamys''である。 他のオーストラリアムシクイと同様に、ルリオーストラリアムシクイはいくつかの特徴的な行動の特性で注目すべき種である。この種は社会的な一夫一婦制であるが、一方で浮気性である。つまり彼らは、1羽のオスと1羽のメスでつがいを形成するが、お互いに他の個体と交尾を行い、そのような組み合わせから若鳥をくみ上げる手伝いさえするのである。オスは黄色の花びらを引き抜き、それをメスへ求愛行動の一つとして、見せる。 ルリオーストラリアムシクイは、まばらな灌木地や、適度な密度の森林地帯、草原地帯、ヒースや家の庭など隠れ場所となる密集した下層植生がある地域であれば、観察することができる。都会にもよく適応し、シドニーやキャンベラ、メルボルンの郊外でも普通に生息している。ルリオーストラリアムシクイは主に昆虫を食べ、補助食として種子も採食する。 ==分類== ルリオーストラリアムシクイはオーストラリアとニューギニアの低標高地においてみられるオーストラリアムシクイ属の12種のうちの一つである〔Rowley and Russell, p. 143〕。属内において、ルリオーストラリアムシクイの近縁種はムラサキオーストラリアムシクイである。また、これら2種の“Blue wrens”(青いムシクイ類)はオーストラリアの北西部に生息するホオグロオーストラリアムシクイにも近縁である。キャプテン・ジェームズ・クックの第三次航海に参加した外科医で博物学者のウィリアム・アンダーソンは、1777年にタスマニア東部の沖を旅行している間、ブルニー島アドベンチャー湾において、最初のルリオーストラリアムシクイの標本を採集した。アンダーソンはこの種に''Motacilla cyanea''という名をつけた。なぜなら、この種の尾は彼にヨーロッパの''Motacilla ''(セキレイ)属を思い起こさせたからである。アンダーソンは彼の発見を発表する前に死亡したが、彼のアシスタントであるウィリアム・エリスが1782年にこの種を発表した〔。1816年にルイス・ジーン・ピア・ビエーユは''Malurus''属(オーストラリアムシクイ属)という現在の属に再分類した。 シドニーのポート・ジャクソン湾に第一船団が到着してまもなく、この種は''Superb Warbler''(豪華なムシクイの意)という英名がつけられた〔。1920年代になり、''Wren''(ミソサザイの意)や''Wren-warbler''(ミソサザイ-ムシクイの意)-これらはヨーロッパのミソサザイの名から来ている-や''Fairywren''という名がつけられた〔Rowley and Russell, p. 3〕。この鳥はまた''Mormon Wren''(モルモン教徒のミソサザイの意)という名でも呼ばれた。1個体の青い羽毛の鳥が多くの茶褐色の鳥(メスだと思われていた)を引き連れているのが観察されたからであるが、これらすべてが雌鳥であるというのは、不正確であった〔Rowley and Russell, p. 8〕。 マレー川およびクーロン国立公園周辺地域のアボリジニ部族Ngarrindjeri族は、この種を''Waatji pulyeri''(タデ科植物の群落の中の小さなやつの意)と呼んでおり、Gunai族はこの種を''Deeydgun''(長い尾の小さな鳥の意)と呼んでいた。ルリオーストラリアムシクイとムナグロオーストラリアムシクイは、シドニー湾周辺で生活していたEora族およびDarug族には''muruduwin''として知られていた。 他のオーストラリアムシクイ類と同じようにルリオーストラリアムシクイは本当のミソサザイとは近縁関係にない。1975年にオーストラリアムシクイ科と新たに分類される以前は、オーストラリアムシクイ類は旧世界のヒタキ類であるヒタキ科に分類され、のちにムシクイノ仲間であるウグイス科に分類されていた。さらに近年になり、DNA分析によりオーストラリアムシクイ科はミツスイ上科のミツスイ科とホウセキドリ科に近縁であることが示された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ルリオーストラリアムシクイ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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