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『ビデオ戦士レザリオン』(ビデオせんしレザリオン)は、1984年(昭和59年)3月4日から1985年(昭和60年)2月3日までTBS系列で全45話が放送された、東映・東映動画制作のロボットアニメ。MBSは「素人名人会」を放送していた関係で土曜17時後半枠で先行放送されていた。 == 概要 == 当時モチーフとして先進的であった、コンピュータ・ネットワーク社会の要素を採り入れている。これらの描写のモチーフは、1983年に公開された映画『ウォー・ゲーム』である。放送前にラジオ番組「ラジオアニメック」で作品が紹介された際、パーソナリティーを務めていた小山茉美がこの映画を想起させる内容であるとコメントした事があった。また敬が学業の成績を改竄〔通学先の中学のサーバーに不正アクセスし、成績を改竄。しかし学校側はバックアップを取っていたためあっさりバレて、敬は母親とともに先生からこっ酷く叱られる。〕するという描写もこの映画の劇中で登場している。 また、1980年代に流行したいわゆる「リアルロボット路線」の影響が顕著である。当初は最後までその路線のまま行く予定だったが、かなり早い段階で軌道修正が行われた。その影響で、本来レギュラー扱いだったエリック・シッドが僅か二話の登場に留まり、また、モンローが実は敵のスパイといった設定が消滅している他、「シルベスタが反乱軍のスパイ狩りを行い始め、その為に父親が月にいるオリビアにスパイの嫌疑がかかる」「敬の姉が戦闘に巻き込まれて亡くなる」といった、当初予定されていたハードな展開が全て白紙にされ、後半は地球外の星からの侵略者と戦う物語に変更された。 2部構成であり、第1部終了でゴッド・ハイドが暗殺され、ギャリオが第2部に登場し、度重なる死闘を繰り広げた。 脚本は、基本的に前作『光速電神アルベガス』から続投の酒井あきよしを中心に、首藤剛志、久保田圭司といった『まんがはじめて物語』の人脈で集められ、ロボット戦争物としては異色のエピソードも生み出された。後半のジャーク帝国編からは、プロデューサーの吉川進とともに復帰した上原正三がメインとなり、敬とギャリオのライバル対決、さらわれたオリビアの奪還、ジャーク大帝の延命のためのライフモス争奪戦、等を中心に据えた大河ドラマ的展開に変わった。特に最終盤には、上原が得意とする敵幹部の権力闘争から来る自壊が展開され、ギャリオやゴッドハイドの猫も絡みストーリーを盛り上げた。 作画は1話のみキャラクターデザインの本橋秀之が作画監督を務め越智一裕が原画として参加しているが、基本的にアルベガスと同じく海外の下請けに依存した制作体制であり、2話から最終話前までの作画は大元動画等の韓国のスタジオが全て担当している。中盤以降は越智が本格的に参加し、レーザーバトルギアのバンクシーン、アイキャッチ等を担当する他、31話・35話と続けて作画監督として入るが海外原画の修正はスケジュールの都合でキャラクターにしか入れられなかったことによる不満から一度ローテーションから抜け最終話まで絵コンテのみの参加となる。最終話には越智の作画監督の下スタジオNo.1系のスタッフが結集した。最終話の原画で参加した越智一裕や本橋秀之の師匠でもあった金田伊功は本作でロボットアニメの限界を感じた旨を述べている。 玩具は前作『アルベガス』よりラインナップが少ないため、バンダイによると、前作との対比で70%程度の見通しだったようである。だが実際の売上はそれを大きく下回る38%〔トイジャーナル1985年2月号〕と極めて苦戦を強いられた。 本作を最後に「超電磁ロボ コン・バトラーV」より続いた東映本社(テレビ事業部)実制作によるアニメ路線は打ち切られる。 また、アニメ制作を担当していた東映動画も、この後ロボットアニメから撤退したため、次作としての東映動画によるロボアニメは日米合作アニメの内容を引き継いだタカラ提供の和製「トランスフォーマー」シリーズ、東映動画としての完全オリジナルロボット作品は「ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU」まで途絶えることとなる。 「ビデオ戦士」とタイトルに付いているにも関わらず、ビデオカメラやビデオデッキなどビデオ関連の物がストーリーに絡んで登場することは無かった。〔タイトルにある「ビデオ」はビデオゲームの略称であるが、本作が冠するビデオは、当時のハイテク機器(パソコンなど)が総じてビデオと称されていたために名付けたといわれている。〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ビデオ戦士レザリオン」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Video Warrior Laserion 」があります。 スポンサード リンク
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