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レバノンの地理(レバノンのちり、)では、レバノンの地理について記述する。 レバノンは、中東の国家でありながら、砂漠がなく、豊富な水が存在する。 地形的には、海岸地帯、レバノン山脈、ベッカ高原、アンティ・レバノン山脈の4つの地域に分けられる。海岸地帯は、幅の狭い地中海東海岸地帯で、夏は暑く、高気温、冬は温暖多雨。年間降水量は700~850ミリ。その85%は11~3月まで、中でも12~2月末に集中降雨。この地帯は肥沃でよく灌漑され、北・南は平地が広く農業が盛んである。北部のアッカール平野から突如としてそびえ立つレバノン山脈は、南部のリタニ川に至り、海岸地帯に並行して走っている。平均高度約2000メートル、最高峰は3083メートルのクルナト・アッ・サウダで、急峻な山岳地帯である。一年の半分近くは降雪・酷寒で、各地でスキー場が開かれる。夏でもなお涼しく国内や近隣諸国からの避暑客が多い。〔小山茂樹『レバノン -アラブ世界を映す鏡-』中央公論社〈中公新書474〉1977年 29-30ページ〕 地理的には、東のアジアと西のヨーロッパをつなぎ、また、南のアラビアとエジプトとつなぎ、まさに「十字路」である〔小山茂樹『レバノン -アラブ世界を映す鏡-』中央公論社〈中公新書474〉1977年 35ページ〕。 たいへん風光明媚であるため、古くから人々が居住していた。 == 2つの山脈とベッカー高原 == 2つの山脈(レバノン山脈とアンチレバノン山脈)が南北〔北部のアッカール平野から、南部のリタニ川に至る。南北50キロ。1年の半分近くは雪に覆われる。(小山茂樹『レバノン』中央公論社〈中公新書474〉29ページ〕にあり、標高2,500m~3,000m級であることから、積雪を観測する。最高峰は北部のカーネット・アッサウダー山(Qurnet as Saudā')の3,086mである。「レバノン」とは、アラビア語で「白くなる」という意味で、レバノンの山々に雪が積もっている光景を指したものだと言われる。 レバノン山脈にはかつてレバノン杉が鬱蒼と繁っていたが、フェニキア人の船造りのために乱伐が進み、現在は僅かに保護区に守られた範囲のみとなってしまった。レバノンの象徴でもあるレバノン杉は、国旗のデザインに描かれており、レバノンは国家を挙げて植林を進めている。 2つの山脈の間にはベッカー高原が広がり、野菜や果樹が生産されている。高原からはリタニ川が南西へと流れ、マルジャユーン(Marjayoun)附近から西へと向きを変え、ティルス(ティール:Tyr、スール:Sur)北側で地中海へと注ぐ。沿岸部は地中海性気候で温暖である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「レバノンの地理」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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