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ロドコッカス属(-ぞく、''Rhodococcus'')は放線菌門放線菌綱放線菌目ノカルディア科の真性細菌の属である。 ==概要== ロドコッカス属は好気性で非運動性のグラム陽性菌である〔〔。マイコバクテリウム属やコリネバクテリウム属と近縁である。いくつかの種は病原性であるが、ほとんどは無害であり、土壌や水圏、あるいは真核生物の細胞中といった幅広い環境中に生息していることが確認されている。2006年10月に全ゲノムの配列決定がなされ、9.7メガ塩基対(メガは100万倍の意味)でありG/C比率が67%であることが明らかとなった〔。 ロドコッカス属の株は、広範囲の化合物を異化する点、生活性ステロイド、アクリルアミド、アクリル酸を産生する点、及び化石燃料の生物的脱硫に関与する点で重要である〔。この遺伝的および代謝的多様性は染色体が巨大であることに加え、3つの大きな線形プラスミドを有することによる〔。ロドコッカス属は、増殖速度が速くて成長周期が単純であるため研究に用いやすいが、十分な性質決定はなされていない〔。 ロドコッカスの別の重要な用途は、安価な出発物質から価値の高い化学物質を合成することである。この出発物質は、トルエン、ナフタレン、除草剤、PCBなどの有害な環境汚染物質を含み、その場合、これら汚染物質の分解も同時に行うことができる。通常、ロドコッカス属は芳香族を酸素付加してジオールに変換することにより芳香族化合物を異化する。このとき、イントラ/エクストラジオール経路で芳香環は切断されて開環し、以降の代謝経路の基質となる。この過程は非常に立体特異的であるため、合成されるジオールのキラリティーは予測可能である。有機化学の合成において化学反応のキラリティーを制御することは重要な課題であるが、特定のキラリティーの化学物質を生産する際に直接的な化学合成が不可能または非効率である場合に、生物を用いた手法が用いられることがある。ロドコッカス属の場合、後天性免疫不全症候群の治療薬であるプロテアーゼ阻害剤のインジナビルの前駆体であるインデンの、インジナビルが体内で複合体を形成して薬効を示すために必要な5つのキラル中心のうち2つを含んだキラル分子の合成に用いられる〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ロドコッカス属」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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