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ロバート・クラム(Robert Crumb、1943年8月30日 - )は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州フィラデルフィア出身の漫画家、イラストレーターである。クラムは1960年代のアンダーグラウンド・コミックス運動の創始者の一人であり、この分野における代表的な作家として知られている〔柳下毅一郎編・訳 『ロバート・クラム BEST』 p134 河出書房新社 ISBN 4-309-26575-8〕。クラムの最も著名な作品の一つである『Keep On Truckin’』は、ポップ・カルチャーを代表する作品として知られている。クラムはフリッツ・ザ・キャットやミスター・ナチュラルの生みの親でもある。 == 経歴 == 1943年8月30日にペンシルベニア州フィラデルフィアで、ロバート・クラムは海兵隊将校の父親とカトリックの母親の間に生まれた。始終喧嘩の絶えない両親の下で、少年期のクラムは敬虔にして性的に抑圧されたカトリック信者として成長した〔ロバート・クラム公式サイト 内 ''The History of Crumb'' 〕〔Robert Crumb, ''My Troubles with Women'' pp. 2〕。幼少期のクラムの漫画活動にもっとも大きな影響を与えたのは、彼の兄チャールズ・クラムであった。チャールズは子供の頃からロバートと共に漫画を描き綴り、兄弟は『Foo』と名付けた自作のコミックスを学校や近所の家々で売り歩いたこともあった。ロバートが高校に進学する頃には、チャールズは漫画を断念して家に引き篭もるようになっていたが、弟の良き話し相手であり続けた。1992年にクラムの兄チャールズは50歳で自殺した。〔小野耕世 『アメリカン・コミックス大全』 p348 晶文社 ISBN 4-7949-6674-1〕 高校を卒業した後、1962年にクラムはオハイオ州クリーブランドに移り住み、アメリカン・グリーティング社に就職してグリーティング・カードのデザインを担当するようになった。クリーブランドでクラムは後に漫画『アメリカン・スプレンダー』の原作を手掛けるハーヴェイ・ピーカーと親友になり、1964年に最初の妻ダナ・モーガン・クラムと結婚した。ピーカーはSPレコード盤への熱愛をクラムと共有する友人であり、1976年に自費出版した自伝漫画『アメリカン・スプレンダー』の作画にあたってはクラムの助けを借りた〔『アメリカン・コミックス大全』 p333-335〕。映画『アメリカン・スプレンダー』では、ジェームズ・アーバニアクがクラム役を演じている。 1965年1月に、クラムの崇拝していた、雑誌『MAD』の創刊者ハーヴェイ・カーツマンによる雑誌『Help!』第22号で、最初のフリッツ・ザ・キャット作品『Fritz Comes on Strong』が掲載された。また1965年6月頃から、クラムはLSDの使用を始めた。「LSDは僕の頭をすっかり変えてしまった。LSDは僕に漫画を真剣に捉えすぎるのをやめさせて、僕自身のまったく違った一面を教えてくれたんだ」とクラムは語っている〔ロバート・クラム公式サイト 内 ''The History of Crumb'' 〕。 1967年1月に、クラムはフィラデルフィアの『Yarrowstalks』を含めたアンダーグラウンド新聞で発表したいくつかの漫画に対する反応に促され、サイケデリック・フラワーパワー運動の中心地であったカリフォルニア州サンフランシスコへ移住した。1968年の初めに、クラムは『Zap Comix』を創刊した。クラムはアンダーグラウンド・コミックス運動を代表する作家となっていった。 クラムは古めかしい早期の漫画スタイルを用いて、漫画においてはタブーと見なされていた性的かつ政治的な風刺作品を発表した。やがてクラムは、カウンターカルチャー漫画作品の出版可能性に活気付けられた多数の漫画家の興味を惹き付けた。後期の『Zap Comix』において、クラムはスペイン・ロドリゲス、リック・グリフィン、S・クレイ・ウィルソン、ヴィクター・モスコソ、ロバート・ウィリアムズ、ギルバート・シェルトンといった作家の作品を掲載した。 『Zap』『East Vilage Other』『OZ magazine』といった多数のアンダーグラウンド・コミックスやアンダーグラウンド新聞などのカウンターカルチャー系出版物の誌上において、クラムはフリッツ・ザ・キャットやミスター・ナチュラルを含む、反体制文化の象徴となったキャラクターたちを創造した。クラムの作品は俄然大きな需要を呼び覚まし、クラム自身もまた反体制文化を象徴する存在となっていった。 1980年代前半に、クラムはオルタナティヴ・コミックのアンソロジー雑誌である『Weirdo』を創刊し、オルタナティヴ・コミックにおける創作と影響の両面における主要人物として、クラムはなおも健在である。クラムの経歴はメインストリーム・コミック出版業界の外部で始まったが、クラムは雑誌『ニューヨーカー』の表紙も手掛けている。 1990年代中頃に、クラムは彼自身による6冊のスケッチブックを、南フランスのラングドック=ルシヨンにある小さな町ソベーの一軒家と交換し、二番目の妻アリーン・コミンスキー・クラム(彼女もまた有名なアンダーグラウンド漫画家である)と娘ソフィー(彼女も漫画家である)と共に移住した。 2005年にクラムはガーディアン紙のインタビューに対し、現在は創世記の漫画化作品の構想に取り組んでいると語っており〔英ガーディアン紙によるロバート・クラムへのインタビュー 〕、2009年に『The Book of Genesis Illustrated』(Robert Crumbs Genesis)として刊行された(日本語訳は2011年に『旧約聖書 創世記編』として刊行)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ロバート・クラム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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