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ロボット倫理学(ろぼっとりんりがく)とは、ロボットに関する倫理的問題を扱う、応用倫理学の一分野である。英語ではrobot ethicsまたはroboethicsと呼ばれる。「ロボット」という言葉で指される対象の範囲は明確ではないが、ロボット倫理学においては自律的機械の他にも、ドローンなどの遠隔操作される機械、いわゆる「ボット」のようなソフトウェアエージェント、パワードスーツなども議論の対象にされている。 == 概要 == 現在、ロボット技術の高度な発展に伴い、医療ロボットや軍事ロボットのように人の生死に直接的に関わるロボット、家事ロボットやペットロボットのように一般市民の生活に密着したロボットが多く現れており、ロボットが人間や社会と関わる場面、そして与える影響は大きくなっている。こうした状況を背景にロボット倫理学は、ロボットとロボット工学に特有の倫理的な問題を扱う応用倫理学の一分野として誕生し、発展してきた。 最初にroboethicsという言葉を使ったのは、イタリアのロボット工学者ジャンマルコ・ヴェルジオ(Gianmarco Veruggio)である。彼は2000年にロボット工学と社会との関わりについて研究するためにScuola di Roboticaという協会を設立し、2002年に「ロボット倫理学Roboethics」という言葉を作り、その推進を提唱した〔Veruggioのウェブページ http://www.veruggio.it/〕。2004年には彼が議長となりイタリアのサンレモでロボット倫理学の最初の国際会議First International Symposium on Roboethicsが行われた。 ロボット倫理学が扱う話題は戦争における無人機や自律型兵器の使用の是非、コンパニオンロボットが人間の心理や人間同士の関係に与える影響、ロボットによる情報の収集とプライバシーの問題などがある〔Patrick Lin, Keith Abney and George A. Bekey (eds), Robot Ethics: The Ethical and Social Implications of Robotics, The MIT Press 2012.〕。特に戦争におけるロボット兵器の使用は、遠隔操作される無人爆撃機がアフガニスタンやイラクで使用され、多くの付帯的損害を生み出していることや、アメリカ・イスラエル・イギリス・韓国などがさらに人間の監督・操作を要しない自律的なロボット兵器の開発を進めていることもあり、多くの関心を引いている〔例えば Human Rights Watch, Losing Humanity: The Case against Killer Robots, http://www.hrw.org/reports/2012/11/19/losing-humanity-0 (2012)やP. W. シンガー『ロボット兵士の戦争』(日本放送出版協会、2010年、小林由香利訳)を参照。〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ロボット倫理学」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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