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タイヘイヨウアカボウモドキ(太平洋赤坊擬、''Indopacetus pacificus'')はハクジラ亜目アカボウクジラ科タイヘイヨウアカボウモドキ属に属する珍しいクジラである。バハモンドオウギハクジラ (''Mesoplodon traversii'') と並び、クジラ目の中で最も珍しい種の一つである。ロングマンオウギハクジラという和名を提唱する研究者もいる〔加藤秀弘編著『ニタリクジラの自然誌 土佐湾にすむ日本の鯨』平凡社、2000年。ISBN 4582529623。〕〔国立科学博物館、かごしま水族館、オークランド大学 「2002年7月26日 鹿児島県川内市内に漂着したクジラについて 」 2002年。〕。英語ではLongman's Beaked Whale、Indo-Pacific Beaked Whale、Tropical Bottlenose Whaleなどと呼ばれる。 タイヘイヨウアカボウモドキ属 (''Indopacetus'') はアカボウクジラ科に属する属の一つ。 タイヘイヨウアカボウモドキ属に属するのはタイヘイヨウアカボウモドキ1種のみである。 同じアカボウクジラ科のオウギハクジラ属、トックリクジラ属に似ており、3属をトックリクジラ亜科 (Hyperoodontinae) とすることも多い。 ==分類== タイヘイヨウアカボウモドキは非常に珍しいため、分類については混乱も見られたが、現在ではほぼ決着している。 オーストラリアクイーンズランド州のマッカイ (Mackay) において1882年に発見された頭蓋骨標本に基づいて、Longmanによって1926年に新種として報告された。しかし、新種ではなくアカボウモドキである、あるいはトックリクジラの雌であるといった異論もあった。1955年にソマリアのダナネ (Danane) 近くの海岸に打ち上げられた個体は、ほぼ全身が肥料として処分されたものの頭蓋骨が残されており、生物学者ムーア (Joseph C. Moore) はこの頭蓋骨を用いて新種であることを示した。この種がオウギハクジラ属 (''Mesoplodon'') に属するか否かについては激しい議論が交わされた。 従来、タイヘイヨウアカボウモドキとされていた標本はこの2例だけであったが、2003年にDaleboutらは遺伝子解析によって他に4標本(計6標本)が見つかっていたことを示した (Dalebout et al 2003)。他の4標本とは、1968年にケニアで見つかった頭蓋骨、1976年と1992年に南アフリカで見つかった未成熟な2個体、2000年にモルディブで見つかった個体である。このうち、モルディブで見つかった個体は妊娠中の雌で、胎内から胎児も見つかっている。Daleboutらの遺伝子解析によって、独立した属とすべきであろうということも示された。現在ではタイヘイヨウアカボウモドキ属 (''Indopacetus'') として独立した属とすることでほぼ決着している。 外観的な特徴も明らかにされ、インド洋や太平洋で稀に見られるTropical Bottlenose Whaleは別の種であると従来考えられていたが、実は同一の種であることもわかった。 Daleboutらの論文が出版されようとしていた2002年7月、日本の鹿児島県薩摩川内市において当初はツチクジラと思われたクジラが打ち上げられたが、後日タイヘイヨウアカボウモドキであることがわかった〔。2002年8月、南アフリカに打ち上げられたクジラがタイヘイヨウアカボウモドキであるという主張もあったが、これはアカボウクジラの誤認であると考えられている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「タイヘイヨウアカボウモドキ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Tropical bottlenose whale 」があります。 スポンサード リンク
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