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ワッカー法 : ミニ英和和英辞書
ワッカー法[ほう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

カー : [かー]
 【名詞】 1. car 2. (n) car
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
: [ほう]
  1. (n,n-suf) Act (law: the X Act) 

ワッカー法 ( リダイレクト:ワッカー酸化 ) : ウィキペディア日本語版
ワッカー酸化[わっかーさんか]

ワッカー酸化(ワッカーさんか、Wacker oxidation)は、塩化パラジウムと塩化銅を触媒としてアルケン酸素によってカルボニル化合物酸化する化学反応である。ワッカー反応ワッカー法ヘキスト・ワッカー法とも呼ばれる。
塩化パラジウムの塩酸水溶液にエチレンガスを吹き込むと、塩化パラジウムが金属パラジウム還元され、アセトアルデヒドが生成することは1894年にすでに報告されていた。
:\rm H_2C=CH_2 + PdCl_2 + H_2O \longrightarrow H_3C-CHO + Pd + 2HCl
ドイツの化学会社ヘキスト社の子会社であるワッカー・ケミー社のシュミットらは1959年に塩化銅(II)を大過剰使用すると生成した金属パラジウムが塩化パラジウムに再酸化されることを発見し、この反応を触媒化することに成功した。
塩化銅(II)はパラジウムの再酸化によって還元されて塩化銅(I)となるが、これは酸素によって再び塩化銅(II)へと再酸化される。
:\rm Pd + 2CuCl_2 \longrightarrow PdCl_2 + 2CuCl
:\rm 4CuCl + O_2 + 4HCl \longrightarrow 4CuCl_2 + 2H_2O
全体の反応式は以下のようになり、アルケンを酸素によってカルボニル化合物へと酸化したことになる。
:\rm 2H_2C=CH_2 + O_2 \longrightarrow 2H_3C-CHO
この方法はそれまで行なわれていた水銀触媒によるアセチレンの水和によるアセトアルデヒド製造プロセスにとって代わるものとなった。
エチレン以外の末端ビニルアルケンを酸化した場合、生成物はメチルケトンとなる。反応を水中ではなくアルコール溶媒中で行なうと、生成物はエノールエーテルとなる。またカルボン酸と反応させれば、エノールエステルを得ることができる。エチレンと酢酸のこの反応は工業的な酢酸ビニルの製造方法となっている。
重水中で反応を行なっても生成するアセトアルデヒドには重水素が含まれていないことから、アルケンのパラジウム錯体に水酸化物イオン求核付加してPd-CH2-CH2-OHが生成した後、一旦β脱離によってH-Pd←(CH2=CH-OH)が生成した後に、配向が逆向きの挿入反応が起きてCH2-CH(Pd)-OHとなった後にヒドロキシ基の水素とともにβ脱離してアセトアルデヒドが生成する反応機構が考えられている。



抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ワッカー酸化」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Wacker process 」があります。




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