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モン・ヴァントゥ (Mont Ventoux) は、フランス南部、プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏にある山。 == 概要 == 標高1912m。「プロヴァンスの巨人」という異名を持つ。''vent'' はフランス語で「風」を意味し、その名の通りに山頂部は風が強く、ミストラルの季節ともなると45m/sを越す突風が吹き荒れ、山頂へ至る道路が閉鎖されることも間々ある。 この山はアルプスにもピレネーにも属さず、リュベロン山地の西方に立つ独立峰である。ちょうど西側山麓の丘陵地帯にはダンテル・ド・モンミライユがある。山頂部は木立どころか潅木すらなく、むき出しの石灰岩が転がる荒涼とした景観が広がる。頂上部近くは非常に温度が低く、そのためスカンジナヴィア半島の北に浮かぶスピッツベルゲン島(北緯78度)地方の植物、例えばスピッツベルゲンユキノシタやグリーンランドの罌粟(けし)などが生育しているという珍しい山である。山には、針葉樹林の森が散在している〔奥本大三郎監修 津田正夫著 『ファーブル巡礼』 《 新潮選書 》新潮社 2007年 110ページ〕。これは数世紀前から造船のために木が切り出されてきた結果である。この不毛のピークは、遠方から望むと一年中雪を抱いているかのように錯覚させる。ローヌ渓谷を睥睨する孤立した姿はこの地域一帯を威圧し、晴天時には何マイルも彼方から観望を可能にする。山頂からの眺望は期待違わず素晴らしい。 ファーブルはこの山に、カルパントラやセリニャンに住んでいた時(1842-1890年)には、前後25回も上っている。この山の植物や昆虫が彼を引きつけた。彼は自分はヴァントゥ山の生き字引だと言っている〔。 山頂近くには相当古くから陸軍の観測所があり、近年(2000年代)ではラジオやテレビのための巨大なアンテナが立てられている。また、スキー熱で中腹のサン・スランやレナールはスキーの好適地になっている。さらに、ペトラルカが、1336年に登山したことを記す記念碑がある〔奥本大三郎監修 津田正夫著 『ファーブル巡礼』 《 新潮選書 》新潮社 2007年 112-113ページ〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「モン・ヴァントゥ」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Mont Ventoux 」があります。 スポンサード リンク
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