翻訳と辞書
Words near each other
・ ヴァヴァン駅 (パリ)
・ ヴァヴィロフ
・ ヴァヴィーロフ
・ ヴァヴェルの丘の竜
・ ヴァヴェルの竜
・ ヴァヴェル大聖堂
・ ヴァヴーム!
・ ヴァーグ
・ ヴァーグナー
・ ヴァーグナーテューバ
ヴァーグナー・テューバ
・ ヴァーグナー家
・ ヴァーグネリアン
・ ヴァーグ・ヴァイカーネス
・ ヴァーケ
・ ヴァーゲンザイル
・ ヴァーゴ・ホウト
・ ヴァーサ
・ ヴァーサ (小惑星)
・ ヴァーサ (戦列艦)


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

ヴァーグナー・テューバ : ミニ英和和英辞書
ヴァーグナー・テューバ[ちょうおん]
=====================================
〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

ヴァーグナー・テューバ ( リダイレクト:ワグナーチューバ ) : ウィキペディア日本語版
ワグナーチューバ[ちょうおん]

ワーグナーチューバWagner tuba)は、オーケストラで稀に見かける中低音域の金管楽器であり、主にホルン奏者が持ち替えて演奏する。外観は、ドイツや東欧の吹奏楽に用いられるテノールホルンバリトンとよく似ているが、使われるマウスピースや楽器の構造が異なる。
== 成り立ち ==
この楽器は、ワーグナーが『ニーベルングの指環』の上演に当たり、新たな音色を求めて編成に採り入れたものである。
ワーグナーは1853年にパリを訪れ、楽器製作者のアドルフ・サックスサクソフォーンの発明者)の店に立ち寄っており、その経験がワーグナーチューバの成立に影響を与えている。アドルフ・サックスは1840年代にソプラノからコントラバスに至る同属の金管楽器群「サクソルン」や「サクソテューバ」「サクソトロンバ」を次々と考案しているが、フランスで広まりつつあったこれらの楽器は、当時のドイツで使われていた類似の楽器よりも管が細く、華奢な音色が与えられていた。
また、ワーグナーは、金管楽器を音色の異なる4種類のグループに編成しようと考え、トランペットセクションにバストランペットトロンボーンセクションにコントラバストロンボーンを追加し、ホルンは8本に増強した〔ウォルター・ピストン『管弦楽法』戸田邦雄 訳、音楽之友社、1967年 ISBN 4-276-10690-7 P.303〕。
チューバセクションについては、ハ調(C)または変ロ調(B♭)のコントラバスチューバ(通常の「チューバ」)に、テナーおよびバスチューバを2本ずつ追加する形とした。新しく追加されたチューバをホルン奏者が担当するという事情から、劇場スタッフの一員であり、ホルン奏者でもあったハンス・リヒターが楽器の調達にあたった。「ニーベルングの指環」のバイロイト初演の前年である1875年に至るまで、ドイツ中のいくつもの楽器工房で試作が繰り返されたという〔Anthony Baines "BRASS INSTRUMENTS" DOVER PUBLICATIONS, INC. New York, 1993 ISBN 0-486-27574-4 P.264〕。ドイツでは主にモリッツ(Carl Wilhelm Moritz)の製作した楽器が用いられていたと考えられている〔Anthony Baines "BRASS INSTRUMENTS" DOVER PUBLICATIONS, INC. New York, 1993 ISBN 0-486-27574-4 P.264〕。
実際、ワグナーチューバ登場以前の類似の楽器は、枚挙に暇がない。例えば1844年にチェコの金管楽器製作者ヴァーツラフ・チェルヴェニー(Václav František Červený)の考案したチューバに似た金管楽器「コルノン」(cornon)は、ホルンと同じような小型のマウスピースを用い、左手でヴァルヴを操作するものであったことが確認できる〔Günter Dullat "V.F.Červený & Söhne" Günter Dullat, Nauheim 2003 P.27-28〕。テノールホルンバリトンも、すでに登場していた。従って、リヒターが新しい楽器の製造依頼に奔走したのは、「全く新しい楽器の発明」というよりも、むしろ「ホルン奏者が演奏できるチューバの必要性」という切実な事情によったのではないかとも考えられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ワグナーチューバ」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Wagner tuba 」があります。




スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.