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数学の解析学の分野における一様ノルム(いちようノルム、)は、ある集合 ''S'' 上定義される有界な実または複素数値関数 ''f'' に対して、非負実数値 : を割り当てるものである。このノルムは上限ノルム、チェビシェフノルムあるいは無限大ノルムなどとも呼ばれる。「一様ノルム」という名は、このノルムにより定められる距離についてある関数列 (''f''''n'') が ''f'' に収束することと、''f''''n'' が ''f'' に一様収束することが必要十分であるという事実による。 一様ノルムに下付きの "∞" が用いられているのは、''f'' が連続なる限り ''p''-次平均収束ノルム : が成り立つことによる。ここで ''D'' は ''f'' の定義域、積分は ''D'' が離散集合のときは単なる総和で置き換えられる。 有界でない関数 ''f'' をも考慮に入れるならば、上の定義は厳密な意味でのノルムあるいは距離を導くものではない。しかしいわゆる拡張距離が得られるので、それにより考える関数空間上に位相を定義することは可能である。 == 定義と簡単な性質 == 適当な集合 ''X'' とノルム空間 (''Y'', ǁ ⋅ ǁ''Y'') に対し、''X'' から ''Y'' への有界写像全体の成す写像空間を ''M''(''X'', ''Y'') で表せば、写像 : は ''M''(''X'', ''Y'') 上のノルムを定める。この写像 ǁ ⋅ ǁ∞ を''M''(''X'', ''Y'') 上の上限ノルムと呼ぶ。各点のノルムの上限が無限大にならないために、有界性は本質的である。 * 終域 ''Y'' が完備(したがってバナッハ空間)ならば、空間 ''M''(''X'', ''Y'') は上限ノルムに関してバナッハ空間となる。 * 始域 ''X'' が有限でないならば、空間 ''M''(''X'', ''Y'') の上限ノルムに関する有界閉集合は必ずしもコンパクトでない。 * 始域 ''X'' が有限でないならば、空間 ''M''(''X'', ''Y'') のノルムで上限ノルムと位相的に同値でないようなものが存在する。 * 終域 ''Y'' が実数全体の成すノルム空間 R のとき、''M''(''X'', R) に属する関数には点ごとの和に加えて点ごとの積も定義されるが、上限ノルムはこの積に関して劣乗法的、すなわちを満たす。即ち、この積と上限ノルムに関して ''M''(''X'', ''Y'') はバナッハ代数を成す。 * コンパクト空間上の複素連続関数は、一様ノルムに関してC *-環を成す。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「一様ノルム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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