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道路運送法(どうろうんそうほう、昭和26年6月1日法律第183号)は、旅客自動車運送であるタクシー・バスなどの事業、また有料道路などの自動車道路事業について定める、日本の法律である。 目的は、道路運送事業の適正・合理的な運営、道路運送利用者の利益保護、道路運送の総合的発達にある(1条)。 == 沿革 == 旧道路運送法(昭和22年12月16日法律第191号)が施行されてから約3年間が経過し、その不備欠陥を是正して、道路運送事業の適正な運営と、公正な競争を確保するとともに、道路運送の秩序を確立して、道路運送の総合的な発達をはかる目的をもって、運輸省より、第10回国会に道路運送法及び道路運送車両法案が提出され、1951年(昭和26年)6月1日に公布された。旧法からの主な変更点は以下のとおり〔第10回国会 衆議院運輸委員会 19号 昭和26年3月31日〕。 * 旧法で運送契約の形式を基準とする分類をとっていたが、貨物自動車事業については、実態に適合しないため、路線と区域という、事業の地理的な運営形態による分類に変更した。また、旅客、貨物とも、自動車の大きさによる分類をも併用した。このため一般事業は、一般乗合旅客自動車運送事業、一般貸切旅客自動車運送事業、一般積合貨物自動車運送事業、一般貸切貨物自動車運送事業の4種類から、一般乗合旅客自動車運送事業、一般貸切旅客自動車運送事業、一般乗用旅客自動車運送事業、一般路線貨物自動車運送事業、一般区域貨物自動車運送事業、一般小型貨物自動車運送事業の6種類に変更となった。 * 各種の免許、許可、認可等についての基準を、法律に明らかに定めた。 * 利用者の個々に対する不当な差別的な取扱いを防止し、業者間の不当な競争を防止する見地から、自動車運送事業全般について、運賃、料金は一定額をもつて明確に定められなければならないこととするとともに、貨物自動車運送事業について、運送物品を引渡すまでに、運賃、料金を収受しなければならないこととした。 * 従来省令で規定していた従業員の服務、旅客の禁止行為、その他の事項を、自動車運送事業の公共的な運営を確保するために、新たに法律事項とし、同様の趣旨から旅客事業の運転者の資格等、新しい事項をつけ加えて規定した。 * 自動車道関係の制度について、高速度交通に対する保安のため、検査、管理等の制度を整備するほか、おおむね自動車運送事業に準じて改正した。 * 国の経営する自動車運送事業につきまして、日本国有鉄道が公共企業体に転移した事情等を勘案して、運賃の認可、重要な事業計画の変更の認可等、民営事業との調整をはかるため必要な事項を、新たに適用することとした。 * 自動車運送取扱い事業に関する制度を新たに設けた。 * 自家用自動車の共同使用、有償運送等の制度に所要の改正を加え、自家用車の営業類似行為を取締ることとした。 * 車両の整備に関する事項を、別個に道路運送車両法として、本法から独立させた。 その後の主要な改正は以下のとおり。 * 1953年(昭和28年)8月5日の改正では、一般貸切旅客自動車運送事業、貨物自動車運送事業及び特定自動車運送事業について、幅運賃制度が導入された。 * 1960年(昭和35年)8月2日の改正では、自動車運送事業者に対し、運行管理者の選任が義務付けられた。 * 1986年(昭和61年)12月4日の改正では、国鉄民営化に伴い、国営自動車運送事業に関する規定が削除された。 * 1989年(平成元年)12月19日、物流二法(貨物運送取扱事業法、貨物自動車運送事業法)の成立に伴い、自動車運送取扱事業及び貨物自動車運送事業に関する規定を本法から独立させた。 * 1999年(平成11年)5月21日の改正では、一般貸切旅客自動車運送事業が免許制から許可制に変更された。 * 2000年(平成12年)5月26日の改正では、一般乗合旅客自動車運送事業及び一般乗用旅客自動車運送事業が許可制とされるとともに、一般貸切旅客自動車運送事業の運賃について届出制に変更された。 * 2006年(平成18年)6月2日の改正では、自家用自動車による有償旅客運送制度の創設、21条や80条による旅客輸送(廃止代替バスなど)を見直した(福祉有償運送も参照)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「道路運送法」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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