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三元触媒(さんげんしょくばい、)は、ガソリン車の排ガス中の3種類の有害成分を還元・酸化によって同時に浄化する装置である。三元触媒コンバータ()とも呼ばれる。 ==概要== 三元触媒は自動車の排ガス中に含まれる有害物質である炭化水素 (HC) 、一酸化炭素 (CO) 、窒素酸化物(NOx)をプラチナ、パラジウム、ロジウムを使用した触媒装置により同時に除去する。炭化水素を水と二酸化炭素に酸化し、一酸化炭素は二酸化炭素に酸化する〔。窒素酸化物は窒素に還元する〔P. Granger ''et al.'', ''J. Mol. Catal. A: Chem.'', 2005, 228, 241.〕。 *格子酸素種と吸着一酸化炭素の反応による二酸化炭素と酸素空孔の生成: + COads → CO2 + + ads-site *吸着笑気と酸素空孔との反応による窒素と格子酸素種の生成: N2Oads + → N2 + + ads-site 三元触媒はセラミックなどで成形された触媒担体を貴金属塩溶液に浸して貴金属粒子を触媒担体の表面に固定(担持)するウォッシュコート法〔用語解説 : ウォッシュコートとは?(触媒用語) 〕や、触媒基板に貴金属粒子を塗布するコーティング法などにより製造され、排気管の途中に組み込まれる構造が一般的となっている。実用化された当初は定期交換が容易なペレットが用いられたが、次第に一塊の円柱形や楕円柱形に成形したものが普及し、触媒のみを交換する方式は用いられなくなった。一塊に成形された触媒担体はモノリス担体()と呼ばれ、排気の流れに直交する断面はハニカム構造として表面積を大きくされている。モノリス担体の材料には安価なセラミックが用いられることが多いが、セラミック製のモノリスは外殻に固定できず繊維マットで衝撃から保護しながら保持する必要があるため小型化が難しく、オートバイなどではメタルハニカムを用いて排気管に溶接されている。また、小型汎用エンジンではスチールウール状のニットワイヤが用いられる場合もある〔各種触媒担体 - 排ガス浄化用触媒 - 化学材料 - ヘレウス株式会社〕。 日本では1978年(昭和53年)マスキー法(1970年大気浄化法改正法)に準じた排ガス規制値を達成した昭和53年排出ガス規制までは、三元触媒以前の方式でも規制の適合は可能であったが、同年に北米で企業別平均燃費規制(CAFE)が開始されると排ガス規制と燃費規制への両立が次第に困難となった〔。一方、三元触媒が最大の処理効率を発揮する理論空燃比においてはガソリンエンジンが最適な効率で動作するため、性能や燃費が低下しない〔。省エネ法の成立後は触媒の定期交換義務が廃止され、触媒被毒の要因となる有鉛ガソリンの使用が段階的に禁止されたことで三元触媒が普及した。加えて、ハニカム形状などの表面積が大きなモノリス式構造を採ることで、優れた排気効率と浄化性能を両立した。これにより以前の型式では相反する要素として達成困難であった排ガス浄化性能と低燃費の両立が可能となった〔。サーマルリアクター(エアインジェクション)や酸化触媒、希薄燃焼(リーンバーン)や燃焼室温度低下のための点火時期調整(点火時期を遅らせる)などと比較して性能が低下しにくい〔排出ガス規制と低減技術の話(その5 ガソリンエンジンの場合:マスキー法以降)副館長 成田年秀 - 赤レンガ通信 Vol.79 - 産業技術記念館〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「三元触媒」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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