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三峡(長江三峡、さんきょう、)は中国の長江本流にある三つの峡谷の総称。重慶市奉節県の白帝城から湖北省宜昌市の南津関までの193kmの間に、上流から瞿塘峡(くとうきょう、8km)、巫峡(ふきょう、45km)、西陵峡(せいりょうきょう、66km)が連続する景勝地である。三峡を船で上り下りするクルーズは中国内外の多くの観光客を集めており、重慶から宜昌・武漢・上海までの間を運航している。三峡の下流部分には国家的事業である三峡ダムが建設され、三峡の景観や環境が大きく変化した。 == 三峡の三つの峡谷 == 三峡では、四川盆地を出た長江が、盆地の東を塞ぎ東西方向へ走る巫山などの細長く険しい褶曲山脈を貫いて流れている。長江の両側に高い山が聳え立ち、時に霧や雲が立ち込め、風景は山水画のように雄大である。風景の美しさだけでなく中国の歴史・文化の上でも重要で、古来より詩文にうたわれた風景や古建築が三峡周辺に散在している。三峡は「瞿塘峡は雄大、巫峡は秀麗、西陵峡は奇絶で険しい」(瞿塘雄、巫峽秀、西陵奇)と評される。一方で、ダム建設前の三峡は長江の水運の難所であり、夏の増水時には水位が上がり航行には危険が伴った。 三峡地域には瞿塘峡・巫峡・西陵峡のような険しく幅の狭い峡谷の部分と、広くなだらかな寛谷の部分があるが、これは地質の違いによる。三峡独特の景観である峡谷部分は石灰岩が多く、風化には極めて強いが水には溶食されやすく、水の流れる部分だけが深く削られてゆく。また石灰岩には垂直の亀裂ができやすく、水が亀裂の中に入り、その底部を侵食してゆく。谷が深くなると両岸の岩が平衡を失い、垂直に発達した亀裂に沿って谷に落ちるため、両岸が切り立った崖になってゆく。砂岩や頁岩の多い地域は浸食がより進むため、うってかわって広い谷が形成されている。 巫山に代表される四川盆地東部の褶曲山脈群は7000万年前の燕山運動により形成された。これらの山脈は西南-東北方向に走り、南から北へ向かって次第に低くなっている。これら山脈と大巴山脈(巴山)の間にできた低くくぼんだ部分を通って古代の長江は東へ流れていたが、地殻の上昇により峡谷もますます深くなり、現在のような険しく切り立った地形になった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「三峡」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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