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三式対戦車手榴弾(さんしきたいせんしゃてりゅうだん)とは、太平洋戦争中に日本軍が開発した対戦車用手榴弾である。三式手投爆雷とも呼ばれる。 == 概要 == 昭和18年(西暦1943年、皇紀2603年)に制式化されたもので、貴重な金属資源を極力使用しない省資源型の歩兵用対戦車兵器として開発され、本土決戦に備えて相当数が製造された(昭和19年度:200,000個、昭和20年度:56,700個、合計256,700個〔『生産状況調査表綴(4)』 Ref.C14011034600〕)。 一般的な手榴弾とは違い円錐形の弾体は麻袋に包まれ、外部に剥き出しになっていない。そのため外観は「房のついた麻袋」であり、一見した限りでは投擲兵器には見えない。直径10cmほどの円錐形の弾体底部は、金属製のライナー(内張り)で成型炸薬の原理を応用した円錐状の空間が仕切られており、反対の先端部には撃針を内蔵した着発信管があり使用時以外は撃針は安全ピンで固定されている。 使用時は外袋の房のついた先端部を開き、着発信管の安全ピンを抜いた後に先端部を戻し麻束を握って投擲する。この麻束は一種のドラッグシュートとして投擲後の手榴弾の空中姿勢を安定させ手榴弾は底部から目標に命中、その瞬間衝撃で着発信管が作動することにより成形炸薬の効果は最大化され、目標の装甲車両の装甲板を穿孔、内部を破壊する。戦争末期に構想された臨時の対戦車兵器ではあるが、このドラッグシュートと着発信管の組み合わせは、同時代のRPG-43手榴弾、RPG-6手榴弾や、RKG-3手榴弾などの後代の対戦車手榴弾にも同じ構造を持ったものがある。 九七式手榴弾等の一般的な手榴弾に比べて倍以上の重量があるため投擲距離をさほど大きく取れたとは考え難いが、本体は麻袋に覆われかつ木製であり破片効果を発生させる部材も存在していないため、使用者自身が爆発で受ける被害は受忍されていたと思われる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「三式対戦車手榴弾」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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