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三菱・4G6型エンジンとは、三菱自動車工業が1970年代末より販売している自動車向け4ストローク直列4気筒エンジンの系列名である。当時、三菱が製造していた4系列の直列4気筒エンジンの一つであり、他のエンジンがアストロン(4G5型)、オリオン(4G1型)、サターン(4G3型)等の、星をモチーフにした愛称が与えられていたのと同様に、4G6型にもおおいぬ座を構成する星の一つであるシリウスの愛称が与えられていた。なお、本項では4G6型のディーゼルエンジン版にあたる4D6型エンジンについても便宜上記述を行う。 == 概要 == 4G6型エンジンは1979年(昭和54年)の第23回東京モーターショウに〔三菱ランサーターボ(1979) - ミニミニ東京モーターショー - 東京モーターショーWebサイト 〕、三菱・ランサーEXラリー仕様のエンジンとして参考出展されたG63Bエンジン(シリウス80)がその起源である。1973年(昭和48年)より始まった自動車排出ガス規制の影響が一段落してきた頃の登場で、同時期に三菱が開発していたサイレントシャフトやMCA-JETバルブを搭載した状態でデビューしたため、他のエンジンと異なり正式名称の4G63ではなく、従来の命名規則に則ったG63Bの略称で先行して登場する形となった。 4G6型エンジンは鋳鉄製シリンダーブロックを採用し、アルミ合金製のOHCクロスフローシリンダーヘッドが用いられる。カムシャフトの駆動にはタイミングベルトを使用、ポペットバルブへの動力伝達はシーソー式(SOHC)またはスイングアーム式(DOHC)のロッカーアームが用いられる。タペットは初期のSOHCではアジャストスクリュー式のメカニカルタペットが用いられたが、後にラッシュアジャスターへと移行し、ローラーロッカーアームも導入された。当初はジェットバルブ付きの半球型燃焼室を持つSOHC 8バルブヘッドが用いられたが、後に1984年(昭和59年)の三菱・シリウスDASH3×2のSOHC 12バルブを経て、1987年(昭和62年)にはペントルーフ型燃焼室のDOHC 16バルブのシリンダーヘッドも登場。近年ではSOHC 16バルブのマルチバルブヘッドも用いられている。 燃料供給装置は原初の時期はキャブレターを採用するものも見られたが、電子制御式燃料噴射装置の採用が初期の段階から盛んに行われ、SPI方式(ECI)やMPI方式(ECI-MULTI)と三菱重工製ターボチャージャーが組み合わせられたものにはサイクロンの愛称が与えられる場合もあった。その後はGDIやMIVECなどの機構も導入されている。 原則として殆どのバリエーションで基本設計を共用している系列であるが、1996年(平成8年)のランサーエボリューションIV登場時には、4G63のみ搭載方向が左右反転されたものが新たに開発された。このエンジンはターボチャージャーの回転方向が逆転〔東名パワード - ランサーエボリューションIV-IX向け社外タービン 〕しているなど、それ以前の4G63とは各部の互換性がやや低いものとなっている。 現在ではランサーエボリューションの4G63はアルミ合金製シリンダーブロックの4B11型(のち日本国内市場専用エンジンとして4J1型が開発)に、小排気量の4G61や4G62、4G67は4G92型や4G93型を経て4G18型や4B10型にその座を譲るなど、一部車種では世代交代が行われているが、自動車から産業機械まで幅広い車種に搭載される、三菱自工を代表するエンジンである事は今も変わりはなく、海外の自動車メーカーへの供給も行われている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「三菱・4G6型エンジン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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