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三菱・デリカ・スペースギア : ミニ英和和英辞書
三菱・デリカ・スペースギア[みつびしでりか]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [み]
  1. (num) three 
三菱 : [みつびし]
 (n) Mitsubishi (company)
: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
ギア : [ぎあ]
 【名詞】 1. gear 2. (n) gear

三菱・デリカ・スペースギア ( リダイレクト:三菱・デリカスペースギア ) : ウィキペディア日本語版
三菱・デリカスペースギア[みつびしでりかすぺーすぎあ]


デリカ スペースギア(''DELICA SPACE GEAR'')は、かつて三菱自動車工業が開発・製造・販売していたオフロード4駆タイプのミニバンである。通称はスペースギアスペギアスペギSG
== 概要 ==
スーパー・プレジャー・RVをコンセプトに2代目パジェロをベースに開発された、前面衝突の安全性を考慮した日本初のフロントエンジンのトールワゴン〔トールワゴンはキャブオーバーが主流であった〕であり、現在のミニバンというジャンルを切り開いた車である。パジェロ譲りのスーパーセレクト4WD足回りが搭載され、他のトールワゴンでは類を見ない悪路走破性でアウトドア派には特に人気があった。フレームはパジェロのラダーフレームをベースにモノコックを融合させ、高いボディ剛性と室内のフラットフロアを可能としたが、室内高を稼いだために最も背の高いトールワゴンとなった。
;シャーシ・ボディ
パジェロのフレームを用いたビルトインフレーム構造で、ラダーフレームとモノコックボディを一体化させたものである。トラックや本格オフロード4駆では定番のラダーフレームで剛性を持たせ、モノコックボディでクラッシャブル構造を持たせるという考えであった。後継車のデリカD:5にもビルトインフレーム構造が用いられている。
ボディサイズは標準とロング、ルーフ形状はエアロルーフ(室内高1205mm:標準ボディ)とハイルーフ(室内高1,300mm:標準ボディ)の2種に加え、エアロルーフにはツインサンルーフ、ハイルーフにはクリスタルライトルーフ〔大面積サンルーフ付きのハイルーフ〕と呼ばれるサンルーフ付車も設定された。ホイールベースが20cm、ボディが40cm長いロングボディも設定された。
;エンジン
* V6-3.0Lガソリン(6G72型)、2.8Lインタークーラーターボディーゼル(4M40型)、直4-2.4Lガソリン(4G64型)、2.5Lインタークーラーターボディーゼル(4D56型)の計4種のエンジンラインアップがあった。特に6G72型と4M40型へ人気が集中する形となったが、6G72型は同社スポーツカーのGTOや、同社上級グレードカーのディアマンテ系のエンジンで、性能と信頼性はともに高かった。パジェロ譲りの4M40型は、4M40型に対して小型のタービンを搭載することにより2,000rpmで最大トルクを発生し、街中でのゴー・ストップやクロカン・オフロード走行に適していた。マイナーチェンジ後の後期モデルでは4M40型に改良が施され、機械式から電子制御式の燃料噴射となった。このことで高速走行時の力強さや不完全燃焼の改善となった。
* 主流であった6G72型と4M40型のAT車では、3モードELC前進4段フルオートマチックトランスミッションが用いられた。通常走行での変速ショックを抑え滑らかな動きの変速装置である。パワーモード、ノーマルモード、ホールドモードの3モードがあり、走行状況に適した変速タイミングを任意で選択できた。マイナーチェンジ後の後期型ではINVECS-IIが搭載され、ドライバーのアクセルの踏み方により、ベストな変速タイミングを学習するものである。必然的に加速性能や燃費の向上を図るシステムである。マイナーチェンジ後はパワーモードは廃止された。
;サスペンション
* パジェロ譲りの足回りで、フロントにはダブルウィッシュボーン、リアには5リンク式コイルスプリング〔車軸式を5リンク化したサス〕を用いた。このサスペンション構成で、外観からは想像できない横風安定性を実現したとされる。ダブルウィッシュボーンを用いることで、オンロードやダートでの路面追従性を高め、リアに5リンク式コイルスプリングを用いることで、モーグルなどオフロード走行では車軸式ならではのストローク量を稼ぎつつ、5リンク式でダブルウィッシュボーンに近い繊細な動きを求めたといえる。近年の自動車は、生産コストを下げるサスペンション作りが主流であるが、スペースギアはコストの掛かるサスペンションであったことが分かる。
* ファジィ電子制御サスペンションECSの設定があった。この種のサスペンションは一般的にアクティブサスペンションと呼ばれることが多い。ファジィ電子制御サスペンションECSでは、上下Gセンサー、スロットルポジションセンサー、車速センサー、舵角速度センサーが主なセンサーであり、加減速時のノーズダイブやテールダイブ、コーナリング時のロールの抑制。路面が荒れている時などの上下Gを感知しファジィ推論して減衰力をコントロールするというサスペンションである。ノーマルモードとスポーツモードの2段階があり、ノーマルモードはソフト~ハードまで、スポーツモードはミディアム~ハードまでのセッティングであった。
;四輪駆動システム
* 先代スターワゴンと同様にサブトランスファーを持ち、パジェロ譲りのスーパーセレクト4WDが搭載された。レバー1つで、経済的な2輪駆動、走行安定性を高める4輪駆動、悪路走行のためのセンターデフロック・ハイ、センターデフロック・ローと4段階の選択をできるものである。他の4WDは乾燥路や雨天走行の出来ない直結4WDか、悪路走行のできないフルタイム4WDであったため、これらを両立した先進的なシステムであった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「三菱・デリカスペースギア」の詳細全文を読む




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