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本項、三菱自動車のエンジン系列名(みつびじどうしゃの-けいれつめい)では、1958年以降三菱自動車工業(一部は前身企業である三菱日本重工、新三菱重工業、三菱造船及び、1964年に3社合併によって発足した三菱重工業時代のものも含む)及び三菱ふそうトラック・バスが製造する三菱車に搭載されているエンジンの系列名称をシリンダー配列及び気筒数などによって分類し記述する。 ==歴史== 三菱の自動車用エンジンの開発史は、太平洋戦争(大東亜戦争)後の1952年にウィリス・オーバーランド社との間に同社のウイリス・アーミージープ及び、H4ハリケーンエンジンのノックダウン生産契約を締結した事に端を発する。 1954年にハリケーンエンジンの完全国産化を達成、JH4ジャパンハリケーンエンジンとして生産を始めると同時に、これらジープ用エンジンをベースに新たなエンジンの開発に乗り出し始める。1957年、新三菱重工業はJH4ジャパンハリケーンをベースに、大型トラック・鉄道用ディーゼル機関であるKE2型4気筒ディーゼルエンジンの技術を導入してKE31ディーゼルエンジンを開発。これらのエンジンでの技術蓄積が、後のKE系列自動車用エンジンのみならず、三菱自工の普通自動車用エンジン技術の母体ともなっていった。 一方、京都製作所のKE系列エンジンとは別に、名古屋製作所(大江工場)は1946年に三菱・シルバーピジョンの小型4ストロークサイドバルブエンジンであるNE10を開発。後にシルバーピジョン用OHV4ストロークや2ストローク2気筒エンジンの開発に着手し、三菱・500のNE19A、NE35A/Bエンジンに昇華するが、1964年のシルバーピジョン生産中止と三菱自動車工業の発足によりこの名古屋製作所系列エンジンの系譜は途絶えた。 水島製作所は戦後間もなくの1947年にオート三輪の三菱・みずしまの開発に際して空冷4ストローク単気筒エンジンの3A型を開発。このA型エンジンは後に改良を重ねていき、1952年のME10を経て1955年には二気筒エンジンのME7が登場。その後三菱・レオのME20までに多数の排気量のエンジンを開発し、三菱初の量産四輪自動車である三菱・360のME21エンジンを経て2G1型エンジン等の軽自動車用エンジンへと系譜が受け継がれていった。 三菱の自動車用エンジンは、本来は自社グループの自動車や産業機械に搭載する目的で開発・生産されているものであるが、他社へのOEM供給も行われている。古くは1970年代から1980年代のマツダのピックアップトラックや軽トラックなどに対する供給、1980年代から2000年代に掛けての米国クライスラーや韓国現代自動車等への供給が知られていたが、2000年代以降は中国の自動車産業に対する供給の比率が高まっており、中国では三菱車を見かける機会は少ないものの、市井を走る多くの中国車が実際は三菱製自動車用エンジンを搭載しているとされている。これは中国の知的財産権問題でも明らかなように、エンジン製造技術の機密保全上、欧米や韓国のメーカーは中国の自動車メーカーにエンジンのみをOEM供給することには及び腰で、事実上世界の自動車メーカーで中国メーカーのOEM供給要望に応じる企業が三菱のみに限定されている為とも言われている〔「三菱製エンジン」なくして、「中国ブランド車」はありえない!?=中国メディア - サーチナ、2015年1月13日。〕。なお、三菱はこれ以前にもGEMAワールドエンジンでの欧米・韓国との協業で技術流出または盗難が危惧された事もあったが、そのエンジンの中核となる技術情報の保全自体には万全を期しているようである〔【三菱 アウトランダー 発表】エンジンはほぼ三菱オリジナル - Response.、2005年11月09日〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「三菱自動車のエンジン系列名」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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