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キラル中心(キラルちゅうしん)とは、分子のキラリティーを生じさせる元となる原子をいう〔IUPAC Gold Book - chirality centre 〕。不斉原子または不斉中心ともいう。 最も多く見られるキラル中心は、異なる 4 つの原子または置換基に共有結合している炭素(不斉炭素原子〔http://goldbook.iupac.org/A00479.html IUPAC Gold Book - asymmetric carbon atom]〕)である。かつて当用漢字時代には不整という字が当てられたことがあり〔日本化学会(編)「標準-化学用語辞典-第2版」丸善(2005/03,初版1991/03)〕、不整という表記が残っている辞書〔化学大辞典編集委員会(編)「化学大辞典-第3版」共立(2001/09,初版1960/09)〕もある。常用漢字には斉の字が追加されたので、再び不斉が使われることになった。 == キラル中心とキラリティー == 炭素原子には最大4個の原子が共有結合でき、このとき、4本の結合は全て単結合であり、4個の原子は炭素原子を中心とする正四面体の頂点にほぼ位置する。このとき4個の置換基が全て鏡映対称であれば、この分子の鏡像同士はどう移動させても重ね合わせられない(図1A)。すなわちこの分子はキラルであり、その鏡像同士は互いにエナンチオマーである。 画像:chiral_center.PNG|図1A.不斉炭素の鏡像(XYZは鏡映対称) 画像:chiral_center_RS.PNG|図1B.不斉炭素の鏡像(RとSは鏡像対) 画像:chiral_allen_HXYZ.PNG|図2A.アレン誘導体の鏡像(XYZは鏡映対称) 画像:chiral_allen_X2Y2.PNG|図2B.アレン誘導体の鏡像(XYは鏡映対称) 不斉炭素原子は分子がキラルとなるひとつの要因だが、必要条件でも十分条件でもない。例えば図1Bのように、4個の置換基のうち2個は鏡映対称で2個は一対の鏡像であれば、この分子の鏡像同士は重ね合わせることができてキラルではない。不斉原子を複数持つメソ化合物もキラルではない。また、アレン誘導体のように、不斉炭素原子を持たないがキラルな分子もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「キラル中心」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Stereocenter 」があります。 スポンサード リンク
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