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『世に万葉の花が咲くなり』(よにまんようのはながさくなり)は、サザンオールスターズの11枚目のオリジナルアルバム。1992年9月26日発売。発売元はタイシタレーベル。 後に1998年5月22日、2008年12月3日の計2回再発売されている。 == 解説 == 公式にはサザンオールスターズ名義のオリジナルアルバムとなっている前作『稲村ジェーン』は、同名映画のサウンドトラックであり、既発曲も収録されているため厳密には『Southern All Stars』以来約2年8ヶ月ぶりのオリジナルアルバムとなる。 収録曲数は16曲。「亀が泳ぐ街」が収録されていることもあり、桑田佳祐は製作中に『ミュージック・スクエア』内で「今回は2枚組になるかも」と話していたが、結果的に収録時間は72分(当時の12cmCDの収録時間は74分まで)ギリギリ1枚に収められた。収録曲は16曲となり、2枚組の『KAMAKURA』は除き、オリジナルアルバムとしては当時サザン最多の曲数であった。規格がLPからCDへ変わり、業界の流れがそうなったことも影響している。しかし、現物としてのLP盤が存在しないにもかかわらず、1998年の再発時の初回プレスでは、LPジャケットを模した紙ジャケットで発売された。これは実際にLP版が存在していたそれまでのアルバムが、すべてそのような再発形態になったことに合わせたものである。初回プレスには、それに加え小林武史によるライナーノーツが封入されている。 1988年辺りからシングル作品を中心にアレンジャーとして参加していた小林武史が本格的に参加。編曲にもほぼ全般で加わっている。編曲者のクレジットでも、『Southern All Stars』まで“サザンオールスターズ & 小林武史”であったのが、“小林武史 & サザンオールスターズ”と小林が先導した名義になっている。また、小林にはインストゥルメンタル作成でのクレジットもついており、曲によってはイントロや、間奏のメロディ作成も担当したことが分かる。 途中ベースの関口和之が休養に入りレコーディングに参加していない為か、敢えてベースにシンセベースを利用した曲が多く、ドラムが打ち込みになっている曲が存在する等、デジタル音が多くなっているのが本アルバムの特徴である。また、ベースは桑田が原曲作りに使用したり、小林が演奏した曲もあり、関口復帰後の楽曲でも桑田がベースを演奏した曲が存在する。B'zの松本孝弘は、本作を自身の中で好きなアルバムとして挙げている。 タイトルの長さから「世に万」「万葉」などと略されることもあるが、桑田のラジオ番組『桑田佳祐のやさしい夜遊び』の中では、本作を「よさく」と略したことがある。無論北島三郎の代表曲「与作」を捩ったものである。また、仮タイトルは「万葉集」の予定であったが、後のことを考え、現在のタイトルに落ち着いたといわれる。 CDラベルは雑誌の切抜きを散りばめたようになっているが、これは実際に桑田が一晩かけて新聞や雑誌等の文字を切り抜き製作したもの。当時サザンは北京でのライブが決定しており、ファンクラブ「SAS応援団」の会員へ向けて、切り抜き文字を用いた招待状を送っていた。その招待状の最後の一節がそのままアルバムタイトルとなり、切り抜き文字がCDラベル・歌詞カードにも使用された。招待状の全文は以下の通り。 『秋の民族大移動へご招待 日中の 歴史の交流は数あれど わらわの世代は音楽で 未来に微笑む顔と顔 北京ダックをご一緒に 世に万葉の花が咲くなり 平成の詩人』 ジャケットにはタイトルおよびアーティスト名はなく赤字にさまざまな色の絵の具を垂らした風変わりなもの(ジャクソン・ポロックを意識したものと思われる)である。 ちなみに本作の再発盤では、サポートメンバーの菅坡雅彦の名前が“菅坂雅彦”と誤ってクレジットされている。またリマスタリング盤では、帯においては14曲目の「ホリデイ ~スリラー「魔の休日」より」が「ホリディ ~スリラー「魔の休日」より」と若干曲名表記が異なっているが、歌詞カードではオリジナル通りの表記となっている。 プロデューサーの小林武史が同作品の紙ジャケット発売時にライナーノーツを掲載しており、「非常にクオリティの高いアルバム」と評価しつつ、その中で特に未だ新鮮さを失わない曲に「HAIR」「ブリブリボーダーライン」「亀が泳ぐ街」の3曲を挙げている。 アルバムリリース直後に行われた全国ツアー『歌う日本シリーズ1992〜1993』の際に会場で販売されたパンフレットには、16曲をイメージした、16人のイラストレーターによる16枚のイラストと共に、桑田による曲の解説も記載された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「世に万葉の花が咲くなり」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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